え、え〜?お前パンツ穿いてないってマジ〜?? | ナノ
ふりだし


トイレから出ると切原くんはもういなくて、ほっと胸を撫でおろして廊下を歩く。これで待ってたらどうしようかと思った。…よかった、そんなの恐ろしすぎる。いくら切原くんがちょっとお馬鹿だからって流石にそこら辺は気が使えるようだ。


「とりあえずお弁当食べて、今日は大人しくしてよ…っと」


ここまでくればあともう少し。5,6時限は教室出し掃除もない。頑張って平穏な時間を過ごそうじゃないか。運は私に味方してるんだ。いや、こんなことになっている時点で私に味方してないよね…はぁ…もうっ!なんでこんなことに!!


「うわっ!?」
「きゃあっ!?」


ヤケクソ気味に教室へ早歩きで入ると、ばったりというかなんというか…思い切り前を歩いていた人にぶつかってしまった。それと同時にばしゃりと音がして、そのままの勢いで後ろに尻餅をつく。いたた…見上げると購買から帰ってきたのかパンといちご牛乳を持った丸井くんが驚いた顔をして立っている。うわっ丸井くんにぶつかっちゃったの!?


「わーっ!丸井くんごめんね!!」
「なんだ苗字か、いや平気だ…うわっいちご牛乳!!」
「いちご牛乳?え?…こ、これは…」


丸井くんの持っていたいちご牛乳はぶつかった拍子に私の方にぶちまけられてしまったらしく、私の制服をかわいらしいピンクに染めていた。びしょびしょだ…シャツからスカートまでいちご牛乳のしたたる女になってしまった。まさか平穏な時間を過ごそうと決めた直後にこんなことになるなんて。やっぱり今日ってついてない。



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