∵わりとちょろいギャモン
→2015/01/05


「お前には一生無理だなァ!」
「そんなことないもん!」

ことの始まりは私が「ギャモンの作ったパズル解いてみたいなー」と言ったこと。最初こそ面倒くさいとか嫌だとか言っていたのに、気が付くと私の手には一枚の紙が乗っていた。私もよく知るナンバープレス、いわゆるナンプレだ。ギャモンを見れば右手にマジックペンを持ち、そしてこう言ったのだ。「解けるもんなら解いてみな」と。


「ハッ!んじゃあ解けたらなんかくれてやるよ!」
「なんでも?」
「あァ!なんでもいいぜ?」
「じゃあ…ちゅーして?」

そう言うとギャモンは私からパズルの書かれた紙を取り上げ、なにか書き足して私に渡した。私の元に帰ってきたパズルには空欄が片手で数える程しかない。やたらと簡単になって帰ってきたなぁ…ちゃちゃっと空欄を埋めてギャモンに突き出す。

「パズル、解けたよ」
「みてぇだな」
「…してくれる?」
「言い出しっぺは俺だからな」

そんな口実つけなくったっていいのに。そう言って笑ってから目を閉じた。次に目を開けた時、どんな顔をしてるのか。そんな事が気になってしょうがない。
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