∵ギャモンはオカンだった
→2015/01/05


「嘘だろ…ギャモンにおかん属性が」

私の目の前に出された味噌汁やら魚の煮付けやら…美味しそうな香り漂うお料理は、腕を組んで仁王立ちしている(こわい)ギャモンが作ったものだ。ギャモンにこんな才能があるなんて全く知らずに「ご飯はインスタントでいいかな?」なんて聞いた私恥ずかしい…冷蔵庫に何もねぇのか、あるよ、じゃあ何か作れ、私作れない、ったくしょうがねぇなァ!というやり取りの後、女子顔負けの手際のよさで一汁三菜のすんばらしいお料理を作りあげたのである。性別間違えたかな、これ…

「おかんとか言うなバカ!」
「はいはいごめんなさ…んッ!これ美味しいね!」
「よかったな」

美味しい…美味しいぞこれ…魚はちゃんと味が染みてて、ほうれん草のおひたしはシャキっとしてるし、お味噌汁も丁度いい味付けで美味しい…味の宝石箱や…もう店開けよ!思わずグルメリポーターみたいになってたよ!美味しいッ!

「私、ギャモンの作ったご飯なら毎日食べたい」
「…考えといてやるよ」
「やった!…というかギャモンに嫁ぎたい。ご飯すごい美味しい」
「とつ…!?」
「結構いいと思うよ?パズル作家兼私の旦那」
「おまえ…お前なあ!」
「いやか!それはすまんな!」
「ッたく…よお…」

そっぽ向いて私の頭をぐわしぐわしと撫でる、というか乱しまくるギャモン。痛たた…うまくご飯が食べれないって…

「まぁ…あー…いつかな」
「えへ、えへへへへ…」
「なァに喜んでんだよッ!!」

そう言ってるあんただって、嬉しそうな顔してるよ?
prev next
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -