||| plus alpha


二次創作でいうトリップというものをした。いや、している。さらに若返った。嬉しいのか嬉しくないのかと言ったら、それは微妙としか言えなくて、なぜここに…といった感じだ。


「ねえ、良かったらなんだけど一緒にご飯食べない?」
「本当?助かるな、私ひとりでご飯かなって思ってたから」


大学生だった私は中学生になってしまった。なんと切ないことだろう、あんなにも頑張った大学受験はパァになってしまったし免許証だって取ったのにそんなものは跡形もなく消え去り、今あるのは学生証と真新しい制服だけである。
中学生だって、笑えるなぁ。家庭教師やってたのよ。教える立場だったのに、一気に同レベルになってしまった。


「ねえ、お弁当持ってる?」
「ううん、持ってきてないの。道を迷っちゃって買う暇なくって…」
「なら一緒に学食行かない?私もご飯持ってきてないからさ」


低いところから上がるのにはたくさんの時間と労力が必要だ。けれど逆に高いところから下がるのはとても容易だ。家庭教師をやっていたおかげでか、5つ年が違ってもなんとか会話についていける。廊下から覗く風景がなんとも懐かしい。ここに通ってまだ1週間も経っていないのに、どこか懐かしくて恋しい。私の記憶にある中学生生活と何かしらがリンクしたのだろう。私の青春というものはまたここから始まるのか。
青春、そういえば青春学園という名前の学校があったなぁ、名前でやめてしまったけれど。机の上にあったパンフレット。たしか当たり障りのない名前に、と思って立海にしたのだっけ。山吹中もイイ名前だと思ったのだけれど、制服でやめた。何というかハタチの心であれは少し怖かったのだ。だから落ち着いた立海にしたのだっけ。


「部活はなにか入らないの?」
「だって私達もう3年生でしょ?いまさら入ってもなぁ…」


中学生の時は吹奏楽部だったっけ。でも今更また楽器をするのはなぁ…走ったり腹筋したり、文化部だからと騙された苦い思い出が蘇る。3年だからといって混ざれないことはないだろうけれど、でも中学生にまざってもういちどやるの?うーん、ばかげてる気がしてならない。


「うちの学校テニス部が有名なの、特にテニス部なんて三連覇めざしてるくらい」
「あ、それパンフレットに載ってた」




Aug 10, 2014 22:10
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