||| plus alpha 今日も朝っぱらから暑い。日焼け止めもあんまり効果なさそうだし、暑いし、学校までは遠いし、暑いし…本当もうなんなんだこれ…。ああ、そうだ、学校の近くにコンビニがあったはず。そこでなにか冷たいものをなんて考えてる間にコンビニについた。 文明の利器クーラーのおかげでギンギンに冷えた店内は涼しくて出ることを考えると気が暗くなる。とりあえず冷たいものを買おう。気に入っているジュースと…アイス食べたいな。朝からアイスってなかなかヘビーな気がしなくもないが、この暑さを考えると食べたいのだ。うーんどれに…ん?パピコか、2つ入ってるからなんかお得感が… ええいままよ!パピコを掴んでちゃっちゃっと会計を済ましコンビニを出る。外はやっぱり暑いけど今の私はパピコを装着してるからこんなの余裕のよっちゃんだ。 1本目を食べきった頃、学校に着いた。学校も暑い。私立だったら朝からクーラー効いてるんだろうか。廊下に設置されてあるゴミ箱にポイっと捨てて教室に向かうと、前に黒羽がいる。朝練終わりなのか制服パタパタしてて脇腹がチラリズム。おお…いい体してるな…じゃなくて 「黒羽じゃーん!おっすおっすおはよ!」 「ん、はよ」 手を振って話しかけると少し気だるそうに黒羽が返す。夏の朝練は大変そうだな… 取り出した2本目をちゅーちゅー吸っていると、なんだかやけに視線を感じる。 「今日は暑いな」 「そーだね」 「今朝練終わったばかりなんだ」 「お疲れ」 「そのせいもあってさらに暑くてな」 「…一口だけだよ?」 「そんなこと言うと全部吸うぞ」 「えーッ!ひどい!!」 「まあ嘘だが」 「なんだよもう!」 「ありがたく一口もら…」 「うわーッ!?な、なにしてるの!」 豪快に笑ってからパクッと咥えてちゅーちゅーしたと思ったらあいつ、パピコ落としやがった…!!床には無惨にもでろぉっと中身の出たパピコが転がっていて…オーマイゴット。もうパピコ食べれないじゃんか。 「黒羽、おい黒羽!!」 「ッ!」 「パピコどうしてくれるんだよ!!」 「あ、すまない…つい…」 「ついってなによ!?ついって!!」 「その、間接」 「関節…プロレス?プロレス技キメていいって?」 「そっちじゃなくて…」 「あっ!」 間接キスか!そっかーやっとわかった。だから急にびっくりして!あーはいはい、間接キスね…えっ… 「…」 「…」 なんか急に恥ずかしくなってきた…。っていうか黒羽がわざわざ言わなければ二人してこんな気まずい雰囲気にはならなかったんじゃないか。スルーしてくれよ。間接キス…女の子の友達となら平気だけど黒羽は、な、なんかあまり平気じゃない…すっごいどきどきするし… 「…く、黒羽」 「…なんだ?」 「パピコは…その、あれ、同じのおごりで勘弁してあげる」 「パピコ?」 「だめ?」 「いや、いいが」 「あっそ」 なんでこんな気まずいのに、もう少し一緒にいたいとか、話がしたいとか思うんだろ。それに、間接キスだって本当は、その、そこまで… 「嫌じゃなかった…」 「なっ」 「あッ!」 「…あのよ」 「な、なに?」 「俺も、嫌じゃなかった」 「えっ」 「…」 「…」 「…教室いこっか」 「…そうだな」 --- バネさんは間接キスしても「あ?わりーわリー新しいの買うから許せって!」とか言ってそのまま全部吸ってもそれはそれでいい。 Feb 05, 2014 07:54 browser-back please. |