喜ばしい事と悪い事が同時に起きた。前者は俺となまえの思考が一瞬通じた事、後者はそれが俺に対する非難であるという事だ。前代未聞のテレパシーの在り方に俺は少し動揺を隠せないでいる。真昼間の眩しい日差しが恐ろしく憎たらしい。

「土方さん…ああだめだどうしようまじきもい」
「うるせェ黙れ」
「だったらそれ、どうにかしてくださいよ」

なまえが指差す先は俺の手元にある白い液体にまみれた下着。言わば俺の一人遊びの餌食になってしまったなまえ自身の下着である。俺はもう逆ギレすべきか泣くべきかもわからなくなってきた。ただ、彼女の目線は非常に痛い。いたたまれなくなって顔を背けていると、なまえがため息をつきながら俺の隣に座った。

「どうして私の所に来なかったんですか」
「…お前最近忙しかっただろ」
「彼女か」

情けない顔へにやにや緩む唇からキスが施されるとどちらともなく布団へ倒れこんだ。艶めかしく絡まるなまえの足がそれらしくなってきて、萎えたばかりのそれがまた気を取り戻していく。浴衣は脱がせやすいから満点だ。

「後で新しい下着買ってくださいね」
「…はい」

毒も忘れず刺していく彼女はよくできた魔女だと思われる。








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