素敵に色づく瞳を何気なく愛しいと思った。真っ暗な部屋で瞼を閉じればその裏に浮かぶはあの眼差し。ひどく浅はかな色合いが笑いを含むと私の心はもれなく跳ねる。

「酔ってんのか」
「それは土方さんの方でしょ」
「じゃあどけ」
「いやです」

お酒が滲んだような淡い眼光に掻き立てられるがまま胡座をかく土方さんに跨ってみた。口ほどうるさいから大人っぽいちゅうをして一時的に黙らせた後、確認でも取ろうかと唇を離す。肌色はすこしだけ赤を多く混ぜたようにしながら伏せて見えた。

「土方さんは副長でしょ?」
「……」
「それ以前に、男の子じゃないですかあ」
「子って、お前」
「抵抗なんていくらでもできるのに」

ほら、途端に目の色を変えて私の肩を強く押し返す。まるで子供なんだ。柔らかい布団も衝撃的な落下にはやさしさや思いやりを向けてくれることはないし、そろそろ覚めやらん酔いも理性を取り戻しそうで、なお私は必死だ。私のからだは艶めくよ。こぼれそうな笑いを抑えて彼の顔色をうかがう私も、結局はあまり慣れてない餓鬼と同じだ。








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