休日の朝、ぼんやり目が覚めて壁の一点を見ながら私の呼吸を奪う眠気の触感を確かめていた。ふと時間が気になって寝返りをうった拍子に私の中から何かがどろっと流れるような感覚に頭が痛くなる。最後に風呂に入って寝ればよかった。隣のリビングから響いてくるテレビの音に余計苛まれる。重い腰に鞭打って起き上がると頭痛の種が寝室のドアを開けた。
「何でィ、起きてたのか」 「…風呂入る」 「ふーん」
沖田の声色に無機質さを感じて顔を上げたのと同時に押し倒された。からだ中が軋んで痛い。昨日の晩と同じ展開に冷や汗が背中を伝うのは確かなのに手が動かなかった。下着が膝まで下げられて羞恥に目を閉ざしてしまう。
「やべー。超リアル」 「ちょっと、何で指、入れるの」 「俺ので潤滑油になんだろィ」
上の下着も上手に外されて突起を弄ばれると頭も徐々に溶けだす。構えていた理性も腰が引けてほとんど使い物になっていない。弱い所を見せすぎた。後悔に勝る欲が波のように押し寄せ私の頭を揺さぶる。気がつくと沖田がまた私の中に入っている。
「なァみょうじ、お前将来何人産める」 「えー…ふたり」 「…へェ、そうかィ」
一際動きが速くなって互いの間に交わされる言葉が消えた。沖田はいつも私が達した後に中に出す。まるで感覚を味わえとでも言っているかのようだ。朦朧とした意識の真ん中で沖田の声がいつまでも響いている。
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