小説 | ナノ

 02


そして今、私は保健室にいる。
美味しい紅茶を振舞ってくれるから。


「なんでそれで保健室なんだよ」


「だー!もう!一行前に理由言ったでしょ!」


琥太にー先生は私にチョップをかました。
目の前のマドンナちゃんはきょとんとしている。


「あー、ごめんね?職務怠慢保健医の星月琥太朗先生です!だっ!?」


私が丁寧に先生のことを紹介すると先生は私にでこぴんをかました。
なんてことだ!せっかく丁寧に!紹介してあげたのに!


「俺は頼んでなんかないぞ」


「だって可愛い可愛いマドンナちゃんがきょとーんってしてるんだもん!
琥太にぃのこと知りたいんだよ!」


「お前のことを知りたいんだろうが。
お前、ちゃんと自己紹介はしたのか?」


「・・・ハッ!」


とても重大なことを忘れていた。
私としたことが!!
自己紹介を忘れてたあああああ!!


「ごめんね!?本当にごめんね!!私、その・・・!!」


謝るとマドンナちゃんは首を横に振っていえいえいえいえとしてくれた。
なんて優しい子なんだ。この子は私の隣人の子だろう。
よし、明日から校内を案内してあげようじゃないか。


「いらん世話を焼くな」


琥太にぃがなんか言ってるけど私は気にしない!
そう!気にしないのだ!


「改めて、初めまして
急に連れ出してごめんね。
私はここ、星月学園の生徒会総務、執行を担当してる、
温香陽っていうんだ!どうぞよろしくね!
あなたの名前もまだ聞いて無かったよね?よかったら教えてくれないかな!」


私が笑顔でそう聞くと彼女はわたわたとしながら、
自己紹介をしてくれた。










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