小説 | ナノ

 01


「そこでじーっと新入生を見つめてる陽ちゃん?クヒヒ!」


「なにー?」


「お目当ての子は見つかった?」


赤髪おさげwithゴーグルのお兄さんは私を見つけると
バシャッとシャッター音を鳴らして私を撮りながら
質問をした。



「愚問ね。見つけたわよ。」


私は生徒会室に住みつく生徒。
星詠み科の2年生。
後ろにいる変態な容姿の男は白銀桜士郎。
西洋占星術科の2年生。


「クヒヒ!そ?それなら、一樹も大喜びだね」


「そうね。我らの会長も大喜びだわ」


一樹とは不知火一樹という、ここの学園の生徒会長。
そして私に新入生を見てこいという、不思議な任務を言い渡した。
でも去年一緒にこうやって新入生を見たから、
この不思議な任務がどんな意味を持つのかよくわかる。


あ、見つけた



「ねえそこのお嬢さん、ちょっと良いかな」


私は二人の騎士に連れられて歩く女生徒に声をかけた。
後ろで桜士郎は未だ新入生を見ている。
誰か気になる子でも見つけたのだろう。


「え?」


「すぐ終わるからー!」



二人の騎士は桜士郎に任せて私は
戸惑う彼女を連れ出した。






01, プロローグ


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