Sweet nothings
キャラとヒロインの、掛け合いSS夢です。タイトル横のキャラ名を押せば、キャラsideの夢が読めます。ヒロインsideからどうぞ。

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登場人物
 

キャラsideには飛べますが、ヒロインsideには繋がりません。目次として利用していただければ(キャラsideのみでも楽しんでいただけます)

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キミだから駄目:沖田総悟
ヒロインside

屯所の縁側で総悟くんとお茶を飲んでいたら、神楽ちゃんから電話がかかってきた。銀ちゃんが高熱で寝込んでいるから助けて欲しい、という内容だった。新八くんは確かお妙さんと、出掛けると言っていた。神楽ちゃんひとりでは看病どころか、家事すらままならないだろう。それに神楽ちゃんは私にとって、妹のような存在。何かあったら助けてあげたい。私はふたつ返事で『行く』と答えた。

「何の電話でさァ?」
『神楽ちゃんが助けて欲しいって』
「旦那達に関わると、ロクな事になりやせんぜ。って言っても、※※は行くんだろうが」
『銀ちゃんが熱を出して、大変らしいの。新八くんは留守にしてるし、神楽ちゃんひとりじゃ心細いと思うの』
「つか俺ァ、チャイナに看病される旦那の方が心配でさァ」
『総悟くんったら』
「で、※※の事だから行くんだろィ?」
『うん。銀ちゃんの具合が良くなったら、帰ってくるわ』
「は!?泊まりですかィ?」
『だって食事とか、着替えとか毎日の事だし』

総悟くんは何やらため息をついて、私を真っ直ぐに見つめてきた。心配そうな顔をしてる。私より総悟くんの方が、銀ちゃんと知り合い歴が長いのに。

「面倒事は御免だが、※※が行くなら話は別。俺も行きやすぜ。勿論、泊まり込みで」
『総悟くん、仕事は?』
「勿論しやすぜ。※※の身辺警護」
『相手は銀ちゃんだよ?』
「だからでさァ」

そう言って総悟くんは、荷造りをするために自室へと歩いて行った。私は言葉の意味がわからなくて、ただ彼の背中を見つめていた。

もっと傍にいて:瀬見英太
ヒロインside

陽の光を感じて、そっと目蓋を開けてみた。カーテンの隙間から零れる、暖かい光。再び眠りへと誘われそうになるが、私は眠い目を擦りながら起きようとする。 が、腕をぐいっと掴まれ、ベッドに連れ戻されてしまった。

「※※」
『きゃっ!?』

あっという間に、逞しい両腕の中に閉じ込められてしまう。顔を後ろに向けると、英太が不機嫌な顔で私を見て……。

「どこへ行くんだ?」
『朝ご飯を作らなきゃ』
「そんなの後でいい」
『でも……』
「俺がいいって言ってんだから、もう少し寝とけよ」
『わかった!じゃあ、もう少しだけね』
「つか、黙って離れんじゃねーよ。ばか、※※」

そう言って、私をぎゅっと抱き締める英太。私はクスクスと笑いながら、彼の手に手を重ねた。
二度寝なんてする気はなかったのに、彼の腕の中は温かくて、包み込むような優しさで溢れていて。結局私は大好きな彼の腕の中で溺れるように、二度寝をしてしまったのだった。

会いたかった:衣更真緒
ヒロインside

お互い忙しくて最近、真緒くんと一緒に帰ることがなかった。やっと気持ちが通じ合って付き合いだしたばかりだというのに、デートらしいことも出来ないでいた。だから今日こそは一緒に帰りたくて、真緒くんに会いに来たのだけど。
レッスン場に行くと真緒くんが真剣な表情で練習をしていて、かっこいい彼の姿にドキリとしてしまう。真面目に練習をしている彼を前にして、私は部屋に入ることが出来なかった。こっそりと帰ろうとした時、

「※※?」

彼に声をかけられて、条件反射で振り向いてしまう。汗がキラキラと輝いていて、何だか眩しい。

「どうした、俺に用事があって来たんじゃないのか?」
『用事というか……』
「何、言いづらい事?」
『そういう訳じゃないんだけど、ただ……』
「ただ?」
『真緒くんに会いたくて』

言った瞬間、僅かに真緒くんの顔が赤くなった。

「ごめんな。なかなか、ゆっくりと会えなくて」
『真緒くんは悪くないよ。私がちょっぴり、寂しかっただけで……』
「そっか。でも、良かった。俺だけかも、って思ってたからさ。嬉しいよ。会いに来てくれてありがとな、※※」

本当は『一緒に帰ろ』って言いたかったけど、真緒くんの顔を見たらそれだけで胸の奥が幸せでいっぱいになっちゃって、結局上手く伝えられなかった。そっと部屋から離れようとした時、

「終わったらまた会お?」

と、真緒くん。私は頬をぽっ、と染めた。

スキャンダルなんて怖くない:二階堂大和
ヒロインside

『ごちそうさまでした。凄く美味しかったです』

某人気店のフレンチを大和さんに奢ってもらった私は、会計を済ませて店から出て来た彼にぺこりと頭を下げた。高級店のディナーコースなんて、自分の収入じゃとても食べられない。

「気に入ってもらえて良かったよ」
『私、こんなお店に入ったの初めてです。本当にありがとうございました』
「はは、※※は可愛いなぁ」

にっこりと笑う大和さんに、ドキッとしてしまう。大和さんは、人気アイドルグループのひとりだ。きっちり変装をしているとはいえ、この時間は人通りが多い。仕事帰りの人や、学生達の目が気になって私は大和さんの傍からそっと後退った。変装をしていても隠しきれないオーラのせいで、いつバレるか分からないからだ。そうなった時、私なんかといたら変なスキャンダルになりかねない。それなのに大和さんは、

「そうだ、※※。事務所まで、腕組んでみようか?」

なんて、信じられない言葉を口にする。

『ええっ!?む、無理ですっ!バレたらどうするんですかっ?』
「大丈夫、大丈夫。いちいち他人の事なんか見てないって」
『でも……』
「※※が冷たい」
『わかりましたっ!』

さあ、と腕を差し出され戸惑ってしまうが、大好きな大和さんに言われては断れない。彼の腕にぎこちなく腕を絡ませた。

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