meet again



「ちょっ…!おあいて…ひゃっ!?」

玄関に入った途端、突然のキスの嵐。
キスしながら衣服も破っちゃいそうな勢いで 脱がされて、寝室まで追い込まれた。
下着になった私の上で、彼もも乱雑に自分の服を脱ぎ捨てていく。ベルトをカチャカチャと外す音がもどかしく響いていた。

「っ…なまえごめん…!後でもっといいの買ってあげるから」

そう苦しそうに告げる彼の表情が辛そうでに怒ることもできない。
長期の海外出張から帰ってきた彼氏のおあいてが久しぶりに私のアパートに来たんだけど、到着して10分も経たない内に、私をベッドに押し倒して馬乗りになっていた。

「…んっ…おあいて…」

「やっと触れた…」

久しぶりの私の肌の感触、形、全てを確認するように懐かしい手、指、唇、舌が全身を支配していく。
二人の吐息が重なりあう。

「なまえいい?」

私の意向を確認してくれる彼の声色はいつもの優しさに溢れている。
だけど、それとは裏腹に正面から入り口にあてがわれたそれは我慢できないと言わんばかりにビクビクと跳ねて主張してきた。

「ん…来て…」

逞しくなって帰って来た恋人の首に両腕をかけて、始まりの合図のキスをする。
ずっと待ちわびていた久しぶりの熱が腰の中を満たしていく。おあいてが肉襞を掻き分けて奥へ進める度に腰から背筋へ甘い電流が駆け巡る。

「っ…はぁ…全部納まった…」

悩ましげに耳元で囁く声に、ピクンと身体は反応してしまう。白い肌をピンクに上気させて、少し眉をひそめているその顔はやっぱり綺麗で。
これからそんな彼に愛されるかと思うとその予感だけで腰の中はその熱い塊に吸いついてしまう。


「あっ…!あぁっ…!」

私の鳴き声と肌がぶつかる音、そして卑猥な水の音だけが響く。それだけで行為の激しさが伝わってきた。

「本当に寂しかった…なまえに全然会えなくて…」

おあいては正面から私を突き上げながら切なく溢す。けれども私はただ、快楽の激流に耐えるために枕を必死に掴んでいた。

「なまえも寂しかったでしょ?でしょ?」

「あぁ…!うぁ…おあいて…!」

仕事中や普段は頼りになるのに、こうやって二人だけになるとこんな風に甘える様に気持ちを確認してくる。私よりもよっぽど乙女思考なおあいて。

「ねぇ、ちゃんと答えてよ…寂しかったよね?」

「ひゃあ!?あぅっ!むりぃ…」

望んだ答えが返ってくるまでおあいてが確認しようと質問責めをしてくるけれど、激しすぎて口から発するのは答えには程遠い喘ぎ声だけ。奥の入口を何度も押し潰されて、肉襞が蠢いてしまう。

「はあっ…!おあいて!」

昂ってしまった身体は一瞬強張って、蜜壺は彼に絡み付く。

「あれ?なまえ、もういっちゃった?」

拍子抜けしたおあいての声が聞こえる。
枕を握る手の力が抜けて、私は腕をだらりとマットレスに伸ばしていた。
花びらは痙攣を起こして彼の雄を締め付けている。

「だって…すごすぎて…」

「なまえ…」

強烈な快感に滲んだ涙をそのままにを見上げれば、私を見つめる恋人の喉仏が動き、同時にドクンと脈打って彼が腰の中で更に大きくなる。

「ほら、身体起こして?」

「ん…無理…」

久しぶりで、しかもこんなに激しくされては元々体力のない私はすでにギブアップ状態。

「力はいんないの?
仕方ないね…じゃあ楽な体制にしてあげる。
でも、まだまだだから…」

「ふぁっ!?」

身体を起こされて向かい合わせに繋がると同時に、いきなり奥を抉られて大きく声をあげてしまった。 不意打ちに驚いて身体に力が入る。

「こーゆうの、好きでしょ?」

楽しそうにくすくすと耳許で笑い、一番奥を圧迫するおあいてにぐったりと身を任せざるを得ない。
そのまま律動が続くと、もう体力は残っていないはずなのに嫌でも身体は反応してしまう。

「もぉ…やぁ…おあいての意地悪…」

「え?そんなこと…いっていいんだ?」

睨む様に見上げると、三日月の様に目を細めて、その薄い唇から整然と並んだ白い歯を覗かせる恋人。その身体に密着したまま、下から突き上げられると腰の中が開いてしまう。

「じゃあ、本当にちょっと意地悪しちゃおっかなぁ?」

「あっ…?」

いきなりおあいては動きを止めてしまった。

「なまえ、どうしてほしい?」

顔を覗き込んでくるおあいての左に出来てるえくぼが憎らしい。

「やぁ……」

恥ずかしくて言えなくて嫌々と顔を背ける。

「ほら?早く言って?」

少しだけ腰を動かす意地悪な恋人。
優しく粘膜を擦られると疼いてどうにも我慢が効かなくなってしまう。

「…おねがい」

「ん?」

「おねがいだから…おあいてでイカせてほしいの…」

羞恥心で頭がくらくらしながらも、もう限界の近い私は甘い刺激が欲しくておあいてにおねだりのキスをする。

「なまえ…かわいい…」

嬉しそうに微笑むおあいて。

素直な可愛い子にはご褒美あげる―――

唇から甘い毒を燻らせて、妖しく微笑むそれはまるで悪魔の様。
その言葉を合図に快感の渦に放り込まれる。

「なまえ、気持ちいい?」

「いい…もっと…」

おあいての激しい突き上げに耐えようと、ぎゅっとその身体にしがみつく。
そのまま、腰を固定して彼が先端をイイトコロに何度も何度も引っかけて弾くと段々と視界が白くなって、閃光がちらつき腰の中が痙攣を始める。

「あぅっ…!もぉむり…!イッちゃう…!!」

激しく突き上げるおあいての腰に両足を巻き付けて絶頂に達する。膣壁は彼の白濁を求めてきゅうきゅうと吸い付いていた。

「なまえ…いい?」

「おあいて…たくさんほしい…」

耳許で深い吐息を感じると、求めていた熱が子宮に広がる。ドクンドクンと胎動しているその余韻に浸っていた。
怒涛の様に押し寄せてきた快楽の波に溺れきっていた私は、呼吸をするので精一杯。
全身を倦怠感が支配し、指一本すら動かすのが煩わしい。
何も考えられずにただ茫然としていた。

「…足りない、まだ」

そこに飛び込んできた耳を疑うような言葉。

「えっ!?…ひゃんっ!?」

「なまえ、もう一回!」

あれだけ激しくしておいて、まだ満足しないこの人に驚きを隠せない。
しかも、すでにまた腰を動かし始めている。

「も…無理…おあいて…」

「ダメ。まだ俺は満足してないよ?」

何度か果てて余裕の出てきたおあいては、いつものキラキラとした得意の営業スマイルを見せる。

結局そのまま朝まで離してもらえなかったのは言うまでもない。

2017.4.10
天野屋 遥か



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