「腹減った?」 「いや、まだ。」 「そっかー。じゃあもうちょっとあとでいいか。」 「そうだな。」 俺の部屋につくと、土方はソファに座って携帯をいじりだした。 まるで自分の部屋みたいにくつろいじゃって!嬉しいなあ。 俺は現場に持っていったカバンをあさると、中から例の袋を取り出して何気なくテーブルの隅に置いた。 そして、すっかりリラックスモードの土方の横に腰掛ける。 「ね、土方。」 「あー?」 「こっち、」 携帯に注がれていた視線を無理やり自分の方に向かせ、俺は強引にその唇を奪った。 「ん、んん…っ!」 抵抗しようとするが、片手は携帯を握ったままでたいした力にはならない。 俺はそのまま肘掛けの方に土方の身体を押し倒し、両手の自由を奪って更に深く口付けた。 「や、んむ…っ、は、…くる、し…っ!」 両手が使えない上、俺に乗りかかられて呼吸まで奪われて、土方は苦しそうに懸命に首を振って逃れようとした。 それでも尚も執拗に唇を追いかけると、逃げようと上の方に身体をずらした土方の首ががくん、とソファから落ちる。 むきだしになった白い首筋に噛み付いてやると、身体がびくっと跳ねて、携帯が床に落ちた音がした。 「はぁっ…はっ…テメェ、いきなり・・・」 「俺んちに来るってことはこーゆーことだって、わかってたくせに。」 「…」 黙っちゃった。かわいい! 「久しぶりに現場で会ってさ、なんかドキドキしちゃった。」 「そーかよ…」 「隊服の土方もイイな!」 「俺は、やっぱり…」 「ん?」 「…っ、あーもういいよっ。」 「なんだよ、続き言えよ!」 「・・・」 「ほら。」 「う…や、やっぱり、あの着流し着てるお前が、…いちばん、す、きだ…」 ぐはぁぁっ…! で、出ました金の玉ッ! と、特賞です…!ハワイ旅行ですおめでとうございますガランガラン! にやけた顔を抑えきれずに俺は土方を抱きしめた。 「キモイっこっち見んな!」 「そんなに愛されてるとは知らなかったよー。ぐふふ…」 「バカ、嫌いだったら家なんて来てねーよ!」 ああ、最高のツンデレですね彼は。 俺はなんて幸せ者なんだ! 「じゃあ今日はいっぱい愛してあげるよ!」 「いらねえええっ!」 絶叫する土方を再度押し倒し、強張る肩を掴んで口付ける。 今度はさっきよりも素直に受け入れてくれた。 舌を絡めあって、上顎をなぞってやると、俺の下でびくんと反応する身体。 そのまま狭いソファの上で、俺らは互いの服を脱がせあった。 一糸纏わぬ姿で、お互いの熱を直に感じあう。 土方くんの白い肌をなであげると、腰がやらしくうねった。 「ねえ今日はさ、」 吐息混じりにそう言うと、まっすぐにこっちを見てくる瞳。 俺は脱ぎ捨てたばかりの服のなかから、土方が身につけていたネクタイを手に取って、まだこちらを見つめるきれいな瞳を覆い隠した。 「え、ちょ…」 「たまにはいいでしょ?」 こくんと揺れる頭。 今日はなんて素直なんでしょう! ネクタイを後頭部で結ぶと、土方は不安そうに首を左右に振った。 「大丈夫だから。」 片手で土方の手を握り、ちゅ、と土方のおでこにキスを落とすと、俺はゆっくりとその脚を開いた。 そして、テーブルの下から取り出したローションをぎゅっと閉じた後孔に垂らす。 「ひゃっ・・・!」 『ひゃっ』だって!可愛すぎるだろお前・・・! 「挿れるよ。」 「う…」 ローションに濡らされた後孔へと、まずは指を一本いれる。 途端にきゅうと締まる反応のよさに気づいているのか否か、土方は微かに首を振ったが抵抗はしない。 続いてもう一本。浅く出し入れを繰り返しながら指の先で内部を探ってやると、足の指が丸まって可愛い吐息が漏れた。 三本目を入れたところで土方を見やると、曲げた自分の指を噛んで声を抑えながらも頬から耳まで真っ赤に染まっている。ちゃんと感じている証拠だ。 俺はホクホクと笑みをこぼしながら、テーブルの上の袋を引き寄せた。 テーブルの上に中身を空けると、コトンコトンと無機質な音がする。 「なに…?」 「ふふ、内緒。」 その中のひとつを手にとって、かすかに紅く色づいた後孔へとそれを押し付けた。 →next |