理子は私に要件と食べ物を渡し、持ち場へと帰って行った。



たい焼き風ベーコンエッグを半分以上食べられた私は、通常より落ち込み中。




「まあ機嫌なおせよ」



「ベーコンエッグが私の元に現われて、この暑っ苦しい視線が消えたらね」



「ずっと思ってたんだけど、」



「レン君アナタは全くもって私の話を聞いてないなコノヤロー」



「●●ってヤキモチ焼いて、」




「ない。てゆうか完璧聞いてないね。あと早くベーコンエッグ買ってきてね」




やきもち。
私がやきもちなんて妬くはずがない。


まぁ、この際ベーコンエッグはあきらめるとして、呼び出しが掛かる前に職員室に行くことにした。


丁度この視線からも逃れられるしね。



歩く度に視線を感じるのはレンのせい。
こんなにも視線が苦手だって言ってるのに諸悪の根源はいつもとなりに在る。



やっぱり今日は学園祭、と思わざるを得ない程人がいっぱいで、去年より人が多い気がするね、うん。



そして私はこんなメイド服姿で職員室訪問ですか、そーですか!
あれ、塩水が目から溢れてきそう。


「って事で、レンはここで待っててね」


「どういう事だよ。俺も入る。つーか●●に拒否権はねぇ」


「逆にそれがどういう事だよ!!」



私にも拒否権位はあるよ!!
ぎゃあ、ぎゃあと騒ぎ立てていると勝手に開く目の前の扉。





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