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泣いてもいいかな、いいよね。
てゆうか泣く位許されると思う!!



レンに手を引かれながら半強制的に教室へと向かう私達4人。
廊下が異常なまでにファンシーなのはなんでですか。






「なぁ、●●。あれはなんのコスプレなんだ?」



レンの指さす先を見ると、某雷傷の魔法少年の格好をしたコスプレ集団。



「あれはね、ハッピー・ポッターてゆう魔法使いとかが出てくる感じのなんかあれだ、デスマッチファンタジーみたいな内容のやつだっけ?」



「ようするに知らないんだな。てゆうかなんだよデスマッチマッチファンタジーって!!初耳すぎて想像もできないんだけど」





「もう!二人してイチャつかないでくれる?」





「むしろこれのどこがイチャついてたのか説明してください!!」








委員長と2人前を歩く理子は、後ろを向いてわざわざ一言。








「デスマッチファンタジーあたり」







きっぱり言い切られちゃったよ!!
もう何も言いません。
てゆうか返す言葉もございません。



…確かにそんなんじゃジャンルわかんねぇですよね。
私もなんだか理解できねぇよ。





「あー…なんかちょっと憂鬱」



メイド服あたりが。



メイド服あたりが!!
ここかなり重要。




「俺は楽しいけど?」



「見る物ほとんどがお兄ちゃんと居た時は見れてなかったからでしょ」




「…そうじゃないけど」





何かボソっと言っていて聞こえなかった。
隣に歩くレンはやっぱり私より背が高くて見た目だけでは年下には見えない。




「何か言った?」




「俺に何か聞き返すときは襲われる覚悟しとけよ」




「なんでだよ!!!」





平和な争いをしていると我等の教室が目の前にあった。




…昨日も確かに完成してた。

その教室がさらにハイになって完成度をあげてました。
あぁ、これはもうただの文化祭に見えないのは私だけですか。



どんだけ気合いの入った文化祭なんでしょう。
ある意味恐ろしい。
てゆうか学園長の意気込みが恐ろしい。





「ところでレン君。●●とはどこまで進んだの?」



「ところでもなにもねぇですよ!!なんで朝っぱらからいかがわしい感じの話しちゃおうとかするのかな!!」



「あー…色んな障害とかなんやらでキス止まり。まぁもうちょっととかはあっ、」



「黙んなさい!!レンも素直に答えるとこじゃないから!!あーもうわかった、メイド服素直に着ればいいんですしょーが!」




なんか微妙にいじめられてる気がする。
レンに関しては元からだけどな!!




「○○も色々と気苦労が絶えないね…。僕なんか最近白髪増えたよ…」



委員長…。
そんな顔して遠くを見ないでください。
なんか朝なのにたそがれる雰囲気じゃねぇですか。




「はい、●●。昨日実貴さんが少し手直ししてくれたのよ!絶対●●に似合うって言いきれるわ!!」



ぐい、と畳んで渡されたメイド服はなんら変わりはなく、文化祭の仕事と割り切って更衣室に向かった。



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