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どっちにしろ行かなくちゃならないのは分かってたけどね。
でもね、私がイヤなのはメイド服だけじゃない。
グサグサグサグサ、
「私がイヤなのはこの降り注ぐ視線なんだよ!!痛い、痛いよマジで」
「慣れろ」
「無理だからねこんなの!!!」
レンに対する好意の視線、私に対する敵意の視線とかまぁよくわかんないけどそんな感じの視線ばっかり。 痛いし本当苦手。
そんなのお構いなしに闊歩してるレンに私は拍手を送りたいよ。 尊敬はしないけどな。
長い坂を上り終えるとまだ8時にもなっていないのにもうそこは学園祭が始まってるかのような盛り上がりだった。
煌びやかでなにより。 今年は外での屋台とかイベントが多いらしい。
体育館も予約いっぱいで軽音部と演劇部と吹奏楽部は凄まじい取り合いしてたらしいけどね。 今年もたくさんの人が来ることは間違いないと思われます。
10時から始まる学園祭。 隣を歩くレンは初めて見る光景なのか、目を爛々とさせて私の手を引っ張りあっちこっちに興味を引かれていた。
まだ始まってないのに楽しそうなレンに胸が幸せで満たされた気分。
「なぁ、●●。あのモコモコしてんのはなんだ?」
「モコモコ?あ、綿菓子のことか。あれはね、ザラメって言う砂糖を専用の機械に入れてわた飴みたいにしてるんだよ。ようするに甘いお菓子」
「じゃあ後で一緒に食おうな!」
大人の姿なのに子供っぽく笑うのは反則だと思います。 可愛い笑顔に私は、後でね、と可愛くない返事をした。
「あらあら、おあついコト☆私も臣と一緒に綿菓子食べようかしら」
急にかけられた言葉に周りを見わたすと、『学園祭委員長』という腕章をつけた理子が腕組をして立っていた。
「理子!昨日はごめんね!!…てゆうか臣って誰?…は!!!もしかしてまた浮気かっ!!!」
「またって何ィィィィィ!!? ○○酷いよ!!僕の名前知らないの!?」
「委員長ォォォォォ!!?え、委員長って名前あったんだ。てゆうか臣って意外すぎる」
まさかマジで名前があったとは…。 そんな会話に理子はゲラ笑いしながら、委員長の肩をバンバン叩いていた。
レンはというと…
「その人を馬鹿にしたような視線は止めてくれませんか」
「じゃあ笑っていい?」
どっちにしろ馬鹿にしたわけなんだな。 えぇ、えぇどうせ可哀想な脳みそ持ってますよ!!
「ところでマイハニー☆メイド服に着替えなくちゃいけないんじゃなくって?」
「あ、いや、えっと、理子の方が乳あるし似合うと思、…ってなにガッチリホールドかましてんのよォォォォォォォォォ!!?」
なんとか逃れたいなー、なんて私の淡い思いはレンのホールドによりバッサリと捨てられたのです。 なんでだよ!!!
いや、確かに人として準備なにも手伝ってなかったからやらなくちゃいけない事くらい分かってるよ? でも何もメイドじゃなくてもいいんじゃないかなー、とか思わないわけ!?
「俺、●●のメイド服姿見たい」
「その笑顔がいやだァァァァァァァ!!!?」
□7つの大罪□
(大丈夫!乳なら私が作ってあげるわ!!!それに時代は貧乳よ!!) (どうやって!!?てゆうかなんだよそれ慰めてねぇよ!!!) (なんなら俺が大きくしてやる) (朝から下ネタやめようね!?) (朝からなんてテンション上がるわ!!あ、私ハイパーコルセット着けなきゃ。臣手伝ってね) (なんで僕!!?) (じゃあ俺は●●の着替え手伝う) (私の周りにはズレた感覚のヤツしか居ないのかァァァァァ!!?まともな人カモン!!!) (とりあえず教室行くわよ☆)
next-☆.2
すみません、続きますorz
20090419 連載開始20090817
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