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こんにちは、見ての通り元気100倍キラキラ●●です。 今日は元気に学園祭、そして学校を破壊する日です。
私がメイド服なんてはっちゃけたコスプレする前に学校を破壊しよう、そうしよう。 そんで粉々になればいい!!
でもまずは、コイツをなんとかするのが先決。
「...●●、眉間にシワ寄ってんだけど」
「誰のせいかわかってますか」
「俺で表情変えるとか嬉しんだけど」
「黙れマセレン!!あんたのせいで顔の赤みが引かないのよ!!!」
朝起きたら寝起きビックリ仕掛けられた私の身にもなってよ!! なんで起きたら横で寝てるなんてベタなドッキリしたのか言え。 10字以内で説明して欲しいわマジで。
心臓飛び出てたらどう責任取るつもりだったのよ。
なんて馬鹿なことを考えてる暇は皆無で、容赦なく私に光の攻撃が降り注ぐ。
カーテンはレンが開けたみたいで清々しいお天気。
眩しいなコノヤロー。 …でも、嫌いじゃない。
キシ、とベッドがしなったかと思ったらレンがかなり近寄って来てた。 これ以上間合い詰めてどうするのよ!! 言っとくけど私から花の香りのようないい香りはしないからね!
「ほんとだ、顔真っ赤。まぁ、別にいいじゃん。やましい事なんてしてねぇし」
朝から満面の笑みとは言いがたい、微妙に裏を含んだ笑いは止めて欲しい。
そんなのもカッコいいな、なんて思ってる私はもう末期です。
あれだ、あれ。 恋は盲目。
多分ずっと目なんて覚めない。 てゆうか覚まさして貰えなさそう。
だって魔王みたいな微笑がもう何かをはらんでるんですもの!!!
誰かさんのせいで私は日々キャラ崩壊デーですよマジで。
...それにしてもレンの身体がゴツゴツしてる。
「なんで大人になってるんですか」
「そんなの寝込み襲ったに決っ、」
「逝けマセレン!!!」
さ、サラッと白状しやがった!! もうお姉さん年下に振り回されてばっかなんですが。
「だって今日学園祭だろ?俺も行きたい、絶対行く、てゆうか連れて行け」
よっこいしょ、と両腕を引っ張られて起床。
ご機嫌な表情してるけど、嫌だからね。 連れて行くどころか私行きたくないんだからね!
「レン1人で行って来てよ。それで元の姿で私の代わりにメイドやってきて」
「...本気?」
「私が冗談言うわけな、...っ!!」
ふわりとマシュマロみたいな感触が唇に広がった。
ちゅ、と軽いキスにかなり驚いてたら、いつのまにか押し倒されて真上には満面の笑みなレン。 最近こんなの多くないですか。
「じゃあ●●で遊ぶから」
「ほ、本気じゃないくせに!」
レンが本気で襲う気なら、元の姿に戻ってるはずだし。
これはこれで便利なセンサーみたいな感じに思えて来た。
キスしたら戻るのはかなり乙女チックだけどね。 えー、っと蛙の王子様だっけ? あ、白雪姫の逆バージョン?
…なんでもいいや。 乙女チックなのに変わりはないし。
「随分余裕見たいだけど、そんな事言ってて良いわけ?」
余裕ぶってるだけで余裕じゃないんだよコノヤロー!!!
昨日からレンの行動一つ一つにドキドキしすぎてる乙女みたいな自分がイヤだからハッタリかましてる。
意味ないみたいだけどな!!
「いま●●には3つの選択肢があります。
1、俺に襲われる 2、俺に遊ばれる 3、学園祭に行く
どれだ?」
「え、これまともにツッコミ入れていいの?いいよね?まず人権の尊重ってやつ知ってる?私に自由はないのか!!どれもヤだよ!!」
てゆうか1と2ちょっとニュアンス違うだけで一緒じゃん! とりあえず今日くらいゆっくりしようよ。
今週は色んなことが一気に起こりすぎて疲れたの。 肉体的にも精神的にも。
「…ふーん?じゃあ俺●●で楽しむか、」
「もちのろんで3番よろしくお願いします☆」
なんで最近の子は直ぐに脅しにかかるのかね!! そして何故割りに最近の子な私は脅しに弱いのかね!!
あれか!! 生まれ持った何かが関係してるのか!!
もうなにもかも成り行きに任せよう。 疲れた!
なんかレン君が変態カイトに似てきてないですか。 …いや、あそこまで変態じゃないよね。 大丈夫よ多分。
「なにぼー、っとしてんだよ。早く着替えろ」
もう確実に行かなくちゃ行けない感じですね。 さっさと学校に行く準備をして家を出た。
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