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「○○?どうかした?次の時間自習だけどどうする?」



「大丈夫だよ、自習はサボるけど。委員長、誤魔化しよろしく!!」


「OK、任せて」

「なんで理子が答えるんだよ!!僕まで共犯...」



お昼休みは終りやっと静寂が戻った。
それにしても寒いんだよねー...。
温暖化なのに。
あれ?温暖化は関係ないんだっけ?



「マスターなんて?」

「聞いてたの?なんか理事長には大人レンの方で話してあるんだって」


「マジで?俺元に戻ってるけどどうすんの?」

冷静に言ってるけどマジで?って思ってんの私だから!


「あー...えっと、まぁ話せば長くなるんだけど」


「...ちょっと待て。誰か来る」


「え?うわ!!ひっぱるな!」

「シ、隠れるから」




私には全く聞こえなかったけど、ほんの少ししたら女子生徒が3、4人入って来た。

耳良いの?

レンにひっぱられて近くの物置裏に隠れる。



「ったく、この学校女子多くねぇか?」


「そう?普通だと思うけど」


「俺、女苦手...早く出たいんだけど」


「女苦手って私も女もとい麗しき乙女なんですが」

「大丈夫。乙女じゃねぇから」

確かに色気とか何にもないけどさ!!


「じゃあセクハラはなんなんですかー」


「面白いから?」


知らねぇよ!!
聞くな、疑問系にするな、逝け変態が。



「どうやって出るわけ?大人じゃないと捕まるとか怒られたり?長いのヤダから簡潔に話せ」

コイツ...!!

「...最悪の場合は通報かな。お兄ちゃんがその...ちゅ、ちゅーすれば大人レンになるってさ」



...簡潔過ぎたわ。
さぁ!!!
是非ともイヤって言って下さい。
ありがたくイヤって言って下さい。



そして通報されて。
面白いから。
やっと1人の平和な暮らしが帰ってくるわ。



「よし、早くキスしろ」

「うん、ヤダ」

何がよしなんだよォォォォォォォォォ!!?

何あっさり命令してやがんだよコイツ!!

キスって大切で貴重なのよ?
乙女のキスは王子様だけのためなのよ!!
そこ!馬鹿とか言わない!!



「あーもう、ったく鏡音レンが好きなんだろ?」


何説得に入ってんのよ。


「そうだけど!レンは私の好きなレンじゃないから」


「じゃあどうすればいい?」


「どうすればって、だから無理!!恥ずか」

「声デカい」


な、何!?


「誰かいるの?!」


「あーあ、バレる」


何これ、何これ!!?
妙な焦り感じるんですけど!!!


「で?」



「わかった!わかったから目瞑って!!」


なんだかよく分からないけど追い込まれたし!!
あーもう!!!

く、唇...!!



「早くしろ」




「...えい!!」





ちゅ。










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