2
黙々とお弁当を食べる傍らでは口論が繰り広げられていた。
「○○は渡さないけど守りなさいね」
「お前のもんじゃねぇし」
「理子もレン君も落ち着いて下さい」
「「五月蠅い、馬鹿!!」」
意外と仲良いんじゃないかな。 でも二人で黒オーラは出さないで欲しい。 空気がよどむだけでなく被害が出ます。 っていうか基本私に被害が被るんだよコノヤロー!!
...まぁ、今はお兄ちゃんに文句を言う為あの二人は放置。
ワンコールすると軽快な声が携帯を通して更に不快感を私に与えてくる。
『もしもしー?どう?成長剤ウィルスは!!惚れちゃった?惚れちゃった??』
「死ね。レンはもう元に戻ったわよ」
これ、なんだろ。 お兄ちゃんにしか出来ないよ。 こんな風に私をイライラさせられるの。
『あれ一週間は続くんだよー。○○が唇にちゅーしたら大人レンになるよ』
「はぁ!?何そのベッタベタ設定!!」
心の底から消えてくれたらいいのに。
『楽しいからしてみた。あとね、大人レン君じゃないと見つかったら大変だよ。理事長には18歳って言っといたから!』
「なにしてんのよ!!お兄ちゃんの馬鹿!!」
心の底からじゃなくて宇宙から姿を消して、これ一生のお願い!!
『あとね、ちゅーの事な』
ブツ!!
部外者が学園に居るってなったらそりゃ大変。 ちゅー...はぁ。
なんでそんなベタなのよー...。
お兄ちゃんに遊ばれてる気がするわ。
- 50 -
[*前] | [次#]
|