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「レン君に質問です」

「何」


「どうしてあそこの店のバナナパフェ一つ3000円もするのよ!!そのせいで私は400円のココアだし!それでも高いし」

「あー美味しかった」


3000円もしたのかよ。
マスターが食べさせてくれてたからそら高いか。
まぁいいや。
○○だし。



「...あのさ、しまってくれない?携帯」

「なんで?」

「は、恥ずかしいからに決まってるでしょ!!」


はいはい。
別に恥ずかしくないけど。


「俺触らないと分からねぇし」

「そうかもしれないけど別に今じゃなくても...なんか怒ってる?」



さっきから俺抵抗し過ぎ。
まだイライラしてる?
わかんねぇ。


確かに携帯見られてるケド他人だし関係ないと思う。
見たいヤツには見させて、言いたいヤツには言わせればいい。



「怒ってない。ただ機嫌悪いだけ」

「馬鹿か。それが怒ってるんだよ。今日はお好み焼きにするからね!!あ!ちょっと携帯貸して」


差し出された手に黒の携帯を乗せる。
携帯が大きいのか##name##の手が小さいのか。

「本当に模様繋がるんだね。可愛いー...」

「出してていいわけ?ここ外だけど」


○○だけは本当に不思議な人間。
馬鹿なだけかもしんねぇけど。


「あ。忘れてた」


馬鹿なだけだわコイツ。
はい、と返された携帯をポケットに入れて○○の手を引いて帰路につく。


なんかわかんねぇけど○○の手が離せなかった。
俺本当ガキだよな。


すると○○がきゅ、と握り返してきた。
暖かい。



「ほら、そんな顔しない!曲がりなりにも顔はいいんだからもったいないし!ご飯食べたらクレープ作るよ!」


手伝いなよね、なんて言って笑うもんだからどうでもよくなった。


なんか俺性格変わった?
まぁ、一時休戦って事でいじめるのはまた明日。


「バナナ買った?」

「買った!あとイチゴとか生クリーム」

「だから今日お好み焼きかよ」

安上がりだからな。
美味しそうだったらなんでもいいけど。




「機嫌直ったね」

「...まーな」


なんか俺が振り回されてる?
今日一日。

本当今日の俺絶対おかしいんだよな。





□一時休戦□


(ご飯食べたら携帯隅々まで触りまくるから!!)
(隅々触りまくる...言い方変えろ)
(なんで?別にいいじゃん)
(好きにしてくれ...)
(あとね、レンの部屋作ろうね!一室残ってるから片付ける)
(手伝えってか)
(当たり前)


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20090128


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