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...うっとおしいヤツからメールがきた。
7:26 from:お兄ちゃん sub:大好きな○○へ ------------------------
今日暇? 暇だよねー☆ せっかく休みなんだからさ、ちょっとお買い物頼まれてくれない? もちろんレンも一緒に。 お金は○○の口座に振込んだからレンに携帯買ってあげて。 ○○も変えていいけどレンとおそろいにすること。 使い方教えやすいだろうし。
じゃあよろしくー☆
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「"大好きな○○へ"なんかで騙されるかボケェ!!!」
要するに雑用だろうが馬鹿兄ー!! 私の休みが...! 正直行きたくない。
でも新しい携帯!!
うーん...あー、どうしよ。 レンを外に連れて行くと女の子の視線が痛いしな。 それと最近寒い。
「何唸ってんの?てゆうかそれヨガ?」
「んー、別に。って起きたの?あのー勝手に部屋に入ってこないで下さい」
不法侵入反対。 いつのまにか猫のポーズをしていた。 私馬鹿なのかな?
「今気付いたのか」
殴りたい☆ ベッドに横たわる私を見下した目で見る。 今鼻で笑いやがったな。
「今日買い物行くから」
さてと、悩んでても仕方ないし行きますかね。 用意、用意。 セーターはまだ早いかもしれないけどワンピースと重ねたら可愛いし、寒さもしのげるかな。 新しいワンピースがたしかクローゼットの奥に...
パシ、 服を取ろうと動くと急に手首に圧力がかかった。
「...離してくれない?」
「なぁ...休みの日まで俺1人?」
「何言って、」
さっきまでとうって変わり、凄く落ちた声のトーン。
「...寂しい」
...は?
レン君?
「寂しいから置いてくな!!」
手を握る力が強くなって、戸惑う。 こんなレン初めてだから?
もしかして、私が学校行ってたのも本当に寂しかったの?
俯いてるから表情は見えないけど想像できる気がした。
「よしよし」
「...何してんの」
「頭撫でてんの」
「馬鹿じゃねぇの」
「よしよし。じゃあレンも行く?」
別に最初から行くつもりだったけどね。 勘違いしてるみたいだからこう言うしかないでしょ。 またうるさいし。
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