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PCの画面にはかなり不機嫌な鏡音レン。
こ、こんなに口が悪いのか!!
突っ込む所がずれてるのは気にしない。
「だいたいさ、何このＰＣ。俺の画像とか曲ばっか。…ストーカー？」
「ちょおぉおぉおおおぉぉおおおぉおおぉッッッと待て!!!!勝手に見るな!!データを漁るな!!」
何、こいつ。
私が思い描いてたレン君じゃない!
「可愛いレン君は何処―！？こんなのレン君じゃいわ!タダのレンよ!」
「…おい、お前。ちょっと画面におでこ近づけろ、早く」
「へ?ってふがッ!?いったー!何すんのよ!って…へ？」
強烈なデコピンよりショッキングな出来事。
デコピンもなかなかショッキングだけど。
私、今日ずっと変な顔してると思う。
いや、してる。
だって、だって、目の前にレンが！！
「な、ななななんで、人型!!てゆうかなんでリンがいないの!!」
「この体？アンドロイドの事？今の科学はここまで進歩してるんだよ、バカが。」
はんッ、
ていう効果音が似合いそうなくらいの見下ろした態度。
うん、ちょっと腹立つよ。
「それより話聞いてないの？俺のマスターから。」
「俺の、マスター?何それ美味しいの?」
「あんた本当にマスターの妹？あの人の子」
レンがバカにした小言を言っているナイスタイミングに電話が鳴り響く。
レンの話は少し気になったけど鳴り響く電話を放置するわけにもいかない。
「はい、もしもし」
『お、○○？』
「お兄ちゃん!久しぶりー」
『いまそっちにレン居ないか？』
「な、なんで知ってるの!?」
お兄ちゃんに特殊な能力があったとは知らなかった。
あぁ、お兄ちゃんは宇宙人と会話できる能力ももってるんだっけ？
PCで交信とかするんでしょどうせ。
『え？だって俺が○○に送ったから。てゆうか今失礼なこと考えてなかった？』
す、鋭い!というより
…マジデスカ。
そういえば何も確認してなかった。
その馬鹿にしたような表情やめていただけませんかレン。
『それでだな、お前に折り入って頼みたいことが』
「断る」
『まだ何も言ってな』
「断る」
『だから人の話は』
ブツ、ツー、ツー、ツー
「マスターなんて言ってた？」
「別に?明日には帰ってくれな」
「は？なんで？」
こっちが聞きたいくらいですから!!
□私の、神様!□
（この悪夢から私を叩き起こしてください!）
（あ。叩いて欲しいの？いくらでも叩いてあげるから遠慮すんな）
（私の思い描くレンはMのはずなのに！）
（一生夢見とけば？俺、ドSだから）
（…神さまーッ!!!）
20081007
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