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「で?なんで買い物なんだよ」
「だって昨日ご飯買いに行った時すっごい視線が痛かったから。あと誰かさんがタオル一枚巻いてマジで寝るから」
「意外と寝れたし。別に夏の間はあれでもい」
「さぁ、何着か買おうか」
朝起きた時に目のやり場に困るから。 風邪でも引かれても困る。
本来セーラー服っていうのは男の子のものなんだけどこのご時世だ。 コスプレしてるって思われるのは仕方ない事。 一応世間の目が少なからず気になるからね。 わざわざ遠出までして。
「バナナ買ってくれるんなら大人しく言う事聞いてやるよ」
「うん。なんで上から目線なんだよコノヤロー」
「○○がいじめて欲しそうな顔してるから」
「一回死ね」
仮にもここ街中ですからね? てゆうか何? いじめて欲しそうな顔って。 周りのカポーがガン見してきますから!! 怖いわ、最近の若者は!!
「カポーってなんだよ。っていうかお前も若者だから」
「よむな!!変態!」
「独り言を大声で言うのも変態なんじゃねぇの?」
何も言い返せない上に視線が絶え切れなくなってきた...! レンは目立つ容姿+人の気を引く発言。
早く服買って帰りたい... てゆうか逃げたい。
その後も視線を浴び続け、Tシャツやらなんやら買い揃えた。
そんなにジロジロ見なくていいじゃん。
取りあえずお兄ちゃんに請求してやる。 なんか服見てる内にレンはあれもこれもと自分が気に入った服をドンドン買ってたし、お金ヤバいんじゃないかな? 財布見るの怖い...。
「あ。○○!アイス売ってる!しかもバナナ!」
「暑いからアイスは食べたいねー。そのかわりバナナは無しだけど食べる?」
「食べる!!」
にぱ、て笑ったの初めて見た。 あどけない顔をする時はやっぱ可愛い。 憎たらしいけどね。
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