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「…レンは週2回は家に帰ってくることが条件。まだ完全なわけじゃないだろうし検査が必要だしね」
「ありがとうお兄ちゃん!!」
「でも!!清い同居生活を、ね?」
「大丈夫です。こんな身体じゃろくに何も出来ませんし」
お兄ちゃんの言葉ですら恥ずかしいのにさらに追い討ちをかけるレンを殴ってやろうかと思ったのは秘密です。
後での仕返しが怖い!!
「なに言ってるのー?またキスすれば大人レン君になるよん☆」
「へーそうなんだ。…ってなんだって!?」
い、今衝撃的なセリフが聞こえたのは私だけですか!!? 誰か幻聴だと言ってください!!
「ふーん…?」
私にだけ見えるように妖しく笑うのは止めていただけませんか。 逃げるに逃げられないし!!
「ウィルスは駆除しないとそのまんまだしね。それに面白いしいいじゃん、そのままで☆」
「さっさとあの世に逝け」
もうなんですか駆除って!! もっと他に言い方無いわけ? なんか虫みたいじゃん!!
「別にいいじゃないヤッても」
「め、めめめめ、メイコ!!!」
なんて事を言い出すんですか!! 思いっきり下ネタじゃん!!
「マスター、ミクもう家帰ってネギ祭りしたいなぁ」
「ネギ祭り!?え、それってネギがどう祭りするわけ!?」
「あたしもミカンでお城作ってるんで腐る前に仕上げたいっす」
「ちょっと待とうか。お城なんてミカンでどう表現してるの!?てゆうか腐る位時間かかるなら作るなよ!!」
「オレはここに残ってイロイロと参加し、」
「「死ね変態カイト」」
レンと綺麗なハモりが炸裂してちょっとすっきり。 これでダメージを受けないカイトはもう相当訓練をつんでると思う。 …どんな訓練なんだろ。
「まぁ、いいや。なんか面白いしね。父さんと母さんには俺から伝えといてあげるよ」
「な、なにをどう伝えるのよ!!」
ママとパパがこんなバーチャルな話信じるわけないじゃない!!
「じゃねー☆また邪魔しに来るから!!」
バイバーイ、とみんな言いながら嵐が去ったかのように消えた。 わ、私の質問に答えてから帰ってください!!!
「○○」
「うお!!レン君じゃないですか」
ずっと黙ってたのに急に喋りだしたレンに少なからず驚く私。 その間も手はずっと握られてたけど、段々と温度が一体化して違和感がなくなってたから。
狭い距離をさらに縮められた。
「キスして」
「な、にを言い出すこのマセレン!!」
一度思考が停止してから言葉を吐き出す。 これが精一杯なくらい胸が跳ねてます、誰かヘルプ。
ぺロ、と自身の唇を舐めるレンは本当に年に似つかわしくないと思います。
「俺さ、○○の隣歩いても釣り合うようになりてぇんだ」
ぼそ、と呟かれたそれはしっかりと私の耳に届いて胸を高鳴らせた。
「釣り合うとかそんなの関係ないと思うんだけど…。だってさ、レンはレンだし。それにレンの良さは私だけが知ってれば十分、だし…!」
自分でも恥ずかしい事言ってるな、と思った矢先にまたキスをされた。 軽くキスをされた後、息がかかる位置のまましばらく目が合っていてそれもまた恥ずかしい。
「…あんまり可愛い事言うなよ馬鹿○○」
「うっさいわね馬鹿レン」
またポン、と間抜けな音がしてレンは大人になっていた。
「これさ、なんとかならないの?」
「マスターに頼んだらなんとかなると思うけど。マスターの家行くのは止めろよ。カイ兄居るし」
「…ヤキモチ?」
多分私は今すっごく頬が緩んでる。 こんなに嬉しくなるのはレンが真っ赤に顔を染めてくれてるからだと思う。
「や、ヤキモチじゃ駄目なのかよ!!」
駄目なんかじゃなくて、私は幸せな気分でいっぱいです。 こんな風に焦ったり、顔真っ赤にさせたりしてるのは年相応だと思う。
何せ可愛いからね!!
□大好きな○○□
(こんな時だけは可愛いなぁ本当!!) (か、可愛いって言うな) (うぎゃあ!?) (もっと色気のある声だせよな) (うるさいマセレン!!ちょ、マジ離してよー!!) (んー?ヤダ。あ、でも明日から学園祭だな) (…忘れてたァァァァァァァァァァァァ!!?) (腰痛くなる程度だしいんじゃね?) (…き、キスで我慢してもらえませんか…?) (…あーもう○○大好き)
The end
next=あとがき
20090404
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