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なんか目が重いわ。
廊下は寒いけど教室内は暖かいから最高に寝心地がいい場所。
よし、寝、
「おい、○○」
何故か近くにある金色の髪は結われておらずサラサラと下に流れていた。
「...あぁ、もう夢の中なんだー...」
昨日まともに寝てなかったからかな。 眠りに落ちるのが早い。
「今すぐ現実みなかったら襲」
「レン!!...レン!?セクハラ発言は慎め!現実見ますから!!てゆうかなんで居んの!?」
すぐ近くの窓辺に座るレンは我が物顔で居座っていた。 珍しく髪は括ってなくて大人っぽさが増してる。
「君!!この前○○さんと一緒に居たヤツじゃないか。私の○○さんに何か用かな?」
「○○はお前のじゃねぇから安心しろ。なんか今日から学園祭までは許可取ったら準備手伝えるらしいからさ」
綺麗に先生を切って私に向き直るレン。
すると理子がガタガタと机を寄せて来た。
委員長は真面目に授業を受けている。
「あぁ、なんか担任もそんな事言ってたわね。ほら○○が早退した日よ。確かこのクラスも実咲と佐藤が知り合い来るとか言ってた。ね?」
「うん!ミサはねぇ、デザイナーのお姉チャンが来てくれるの!ミサは裏方で服作るから!」
「ボクは...いとこが手伝いに来る...」
相変わらず独特の雰囲気を持つ人達だわ。 喋った事ないけど。
「なんかもう、うちの学校はなんでもありだね...」
ある意味ここまでする学校は素晴らしいよ。 勉強にそこまで力入れないのにさ。
いや、賢い学校だよ? 私以外はね!! どうして受かれたのかわかんないし。
「●●は知らないの?イヴ学園は学園祭に力を入れてる学校なんですよ。だから有名だし。なんでも理事長は学園祭がしたいが為にこの学校を創設したらしいけど」
「めちゃくちゃじゃん!!」
え、なんか凄く自分の欲に真直ぐな理事長だわ。
なんか私のママみたい。
...は!! だからか!! 去年あんなに人が来たのは! 取りあえず凄いよ。 正体は謎のまんまだけどさ。
「でもレン君。アルンナートの人は昼からじゃないの?あ、レン君は違うわね」
「あぁ、で」
「ちょ、待って。あるんなーとって...何?」
レンの言葉遮った気がするけど好奇心だけが私を動かす。
そういえばさっきからレンの腕に付いてる腕章が気になってた。
「アルンナートって言うのはね、イタリア語で期間限定生徒みたいな意味なのよ。まぁ、ちょっと違うんだけどね。ちなみに彼氏が来る場合はカヴァリエーレよ」
「へぇ...!!じゃあ、腕章がそのアルンナートってヤツの証なわけだ。レンの腕章は...」
イタリア語ってローマ字に近いから読みやすいよね。 でも私読めないわ。
うん、読みたくないだけだけどね!!
「マス、...○○の兄さんが手続きしてくれたから俺は午前中かららしい」
「レン君はカヴァリエーレね。ちなみにイタリア語で騎士って意味よ。これは騎士団とかの階級の一つを示すんだけ、」
「理子...その辺にしときなさい」
「えー...!!ちなみに色分かれてます☆通常のアルンナートは白に水色のライン、カヴァリエーレのアルンナートは紅に銀のラインよ!!」
「...嫌ァァァァァァ!?また目立つじゃん!!また視線食らうよ!?」
「気にすんな」
それじゃなくてもこの前レンが来た事によって目付けられてるのにさ...。
視線は冷たくって痛い。
たまに熱くてキモいけど。 代表的なのはナルシスト先生。
今も呪文を黒板に書き続けてるよ...。
てゆうかもっと部外者が授業に出てる事について突っ込んで下さい。
そういえば、
「...レン、バナナ食べて来た?」
「なんで?」
「表情がねなんかこう、分かる?」
こう、色っぽいというか引き込まれそうというか。
日に反射する髪は眩しくて、目に悪い。 取りあえず早く授業が終わってくれない事にはなんにもならない。
「なんだよそれ、わかんねぇよ。それにバナナならちゃんと食った」
「本当に?...おかしいなぁ」
勘違いかな。
まぁ、食べたならいいんだけど。 明日からはバナナ常備しなきゃ...。 てゆうか家で留守番してて、って言うのが本音なんだけどね。
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