5






「気使わせちゃったかな」



「何か言った?早く行きましょ委員長」



「あのね...普通に名前呼んでよ...」
















痛い。
地味に腕痛いんですが!!







「...痛いよレン。手痛い」




「あっそ」




更にぎゅう、と折れんばかりに握り締めやがった。
折れる!マジ折れるよ!



やっと駅から遠ざかり住宅街に出れた。
人気が無い所は落ち着く。





「あのね、手離して?痛いから」



「なぁ、このまま家帰んのか?」



無視か。
気が付くと手の力は抜かれていて、そのまま引っ張られた。



「俺どっか行きたいんだけど」



「...わかったよ」



とは言ったものの行く宛が無い上に街から外れた住宅街。

...何処かいい所あったっけ?






「○○が好きな所に連れて行け」



「好きな所...」


うーん...そう言われると難しい。
改めて考えると好きな所って無いかも。


ずっと家に籠りっきりだし、好んで外には出ないから。




「やっぱい」



「まさか家だとか言わねぇよな?」




「...」




うっは!!言いかけた☆
こーわーいー!!!
キャラが!私のキャラが崩壊する!




「○○...お前本当に高校生か?」




「あーそれよく言われる。だから理子がゲーセンとか連れて行ってくれてた」





何!?○○ってばプリクラ撮った事ないの!?もう!行くわよ!とか言われて。





「うん?げーせんって何?」





「知らないの?ゲームセンター」






「うん。煎餅か?」




「違うよ!!」





なんで和菓子が出て来るのよ。
今度は私が手を引っ張る番になったじゃない。





「...?」





「なんて顔してんのよ。行きたいんでしょ?ゲーセン」





本当は久々だから私が行きたかったり。





「...あぁ」






□数え下げ□




(何?気分悪いの?)
(...お腹すいた)
(すかないんじゃないの?)
(気分的に腹が減ったんだよ)
(はいはい)




next-act24.




20090212


- 76 -


[*前] | [次#]