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「イチャつくのは後にして着替えなさーい」


「あ、忘れてたコイツ」



「ねぇ、○○。この子殴っていいよね?」



「この俺が大人しく殴られるとでも思ってんの?」




2人とも怖いよ...!
笑ってるけど目が殺意を持ってるから!!
あ、着替えよ。


そっと気付かれないように扉を閉めて服を着る。
早く着ないと風邪引くからね。
いくらなんちゃらは風邪引かないったって引くから!!




「...よし!着替えたよー」



「あら、可愛い。さすが私のマイスイートハニー!!!」



「スカートにしたのかよ」



「似合ってるからいいのよ!!!」




「それぞれの意見をありがと...。行く前から疲れたわ...」




「まぁ、そう言わないで!行くわよー!!」






楽しいから別にいいんだけどね。
こうして砕けて話せるのも理子達位だし。
学校で話してるのも理子しかいない気がする。
でも学校では何故か目立ってる。
私が知らない人に知られてる事が多いし。



ほらあれだ。
理子が側にいるから目立ってる。




...今はコイツの、レンのせいで目立ってるけどね。





「...理子サン?まだ30分も早いんですが」





今から2時までこの視線に堪えろと言うのか?
駅って言うのは人通りが激しいって知らないのかね。




「まぁ、見てなさいよ」



フフン、と楽しそうに笑う理子は普通に女の子だ。




「...俺女苦手」




「私と理子は大丈夫なのに?」



まぁ、乙女として見てないと言われましたが。




「そいつは除外。○○はあれだ、女飛び越えた」




「飛び越えてねぇよ!」




なんですか、飛び越えたって!!
わけわかんないし。



すると理子が小声で来た、と言ったのを聞き逃さなかった。



少し向こうから小走りで委員長が近付いて来ていた。



「理子?なんでこんなに早いの?」


「いつも待たせてるからよ。今日はダブルデートよ!!さぁ、定番の遊園地を楽しみましょ!!」



「いや、まだここ駅だからな?電車乗らなきゃ行けないよ!!ほら、手!」




「分かってるわよ!」



いいなぁ、理子喜んでる。




「レンやっぱり帰ろ、ね?」




ここは気を使って帰った方が良さそう。
なんだか2人で楽しんで欲しいからね。
幸せそうで何より!



「○○ー?レン君。早く行きましょ」




「あ、」




「悪いけど○○と2人で何処か行きたいから今日は遠慮する」




後ろからやんわりと抱き締められた。
上から降って来る声に意味も無くドキドキしてる。





「あらあら。いいわねぇ」




「理子...無理矢理連れて来たら可哀相だろ...ごめんねレン君」




「別に。ほら、行くぞ」



「あ、うん。理子ー楽しんで来てね!」



バイバーイと振っている手の反対を掴まれ引きずられて行く私。






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