4
「イチャつくのは後にして着替えなさーい」
「あ、忘れてたコイツ」
「ねぇ、○○。この子殴っていいよね?」
「この俺が大人しく殴られるとでも思ってんの?」
2人とも怖いよ...! 笑ってるけど目が殺意を持ってるから!! あ、着替えよ。
そっと気付かれないように扉を閉めて服を着る。 早く着ないと風邪引くからね。 いくらなんちゃらは風邪引かないったって引くから!!
「...よし!着替えたよー」
「あら、可愛い。さすが私のマイスイートハニー!!!」
「スカートにしたのかよ」
「似合ってるからいいのよ!!!」
「それぞれの意見をありがと...。行く前から疲れたわ...」
「まぁ、そう言わないで!行くわよー!!」
楽しいから別にいいんだけどね。 こうして砕けて話せるのも理子達位だし。 学校で話してるのも理子しかいない気がする。 でも学校では何故か目立ってる。 私が知らない人に知られてる事が多いし。
ほらあれだ。 理子が側にいるから目立ってる。
...今はコイツの、レンのせいで目立ってるけどね。
「...理子サン?まだ30分も早いんですが」
今から2時までこの視線に堪えろと言うのか? 駅って言うのは人通りが激しいって知らないのかね。
「まぁ、見てなさいよ」
フフン、と楽しそうに笑う理子は普通に女の子だ。
「...俺女苦手」
「私と理子は大丈夫なのに?」
まぁ、乙女として見てないと言われましたが。
「そいつは除外。○○はあれだ、女飛び越えた」
「飛び越えてねぇよ!」
なんですか、飛び越えたって!! わけわかんないし。
すると理子が小声で来た、と言ったのを聞き逃さなかった。
少し向こうから小走りで委員長が近付いて来ていた。
「理子?なんでこんなに早いの?」
「いつも待たせてるからよ。今日はダブルデートよ!!さぁ、定番の遊園地を楽しみましょ!!」
「いや、まだここ駅だからな?電車乗らなきゃ行けないよ!!ほら、手!」
「分かってるわよ!」
いいなぁ、理子喜んでる。
「レンやっぱり帰ろ、ね?」
ここは気を使って帰った方が良さそう。 なんだか2人で楽しんで欲しいからね。 幸せそうで何より!
「○○ー?レン君。早く行きましょ」
「あ、」
「悪いけど○○と2人で何処か行きたいから今日は遠慮する」
後ろからやんわりと抱き締められた。 上から降って来る声に意味も無くドキドキしてる。
「あらあら。いいわねぇ」
「理子...無理矢理連れて来たら可哀相だろ...ごめんねレン君」
「別に。ほら、行くぞ」
「あ、うん。理子ー楽しんで来てね!」
バイバーイと振っている手の反対を掴まれ引きずられて行く私。
- 75 -
[*前] | [次#]
|