円風
2012/11/24 23:40




たとえばを、もしもの話を考える。
これからの未来を考える。
青い時間の中の俺には、まだ何もわからない。

きっとそれは仕方の無い事で、きっと今はそれでいい。


ただひたすらに、前を向く。
決して後ろは振り返らない。
そんな事は出来ない。

だって後ろには、俺を支えてくれる愛しい円堂が居る。
誰にとっても頼もしい、誰よりもゴールを、サッカーを、仲間を守ってくれる優しい円堂が立っている。

視線を感じたら、名前を呼ばれたら、温もりを感じたら。
振り向かない訳が無い。
その腕で力強く抱きしめられたら、幸せで微笑まずにはいられない。


「かーぜまるっ」

「うわっ、円堂。どうかしたのか?」

「いや別に?顔が見たいなぁって思っただけ」

「だからっていきなり抱きつくな。それにまだ練習中だぞ」

「だからだろー!練習中は背中ばっかで全然風丸の顔見れない」

「・・・馬鹿」


ああほら、向こうで豪炎寺が呆れたようにこっちを見つめて、鬼道は頭を抱えて溜め息を吐いている。壁山や栗松なんかは顔を真っ赤にして、染岡やマックスや半田は囃し立てていた。おい、キャプテンがこんな調子じゃみんなに示しがつかないだろ。いつものサッカーやろうぜはどうした。監督だけじゃなくてマネージャー達にまで怒られるぞ。

そう思うのに、分かってるのに、何だかんだで円堂を振り払えない俺もどうかしている。重症だな。だって円堂がこんなにも俺を求めてくれて、愛してくれて、そんなの嬉しいに決まってる。円堂のことが、愛しくてどうしようもないんだ。


「風丸、大好きだ!」

「・・・俺も、好きだよ円堂」


だけど今は練習中だぞ、そうもう一度繰り返すと眩しい笑顔を見せながら「じゃあ練習終わったらな!」と言って円堂はようやくゴール前に戻って行った。


(だいすきコール)
(もっと、ぎゅっと、ずっと)
(君との日々が愛おしい)


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普段は見る専ですけど、たまには円風^^
もしかしたらCPでは初めて書いたかもしれませんね(笑)
公式では円夏(冬)ですけど、やっぱり円風好きです(*^^*)

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