ビルと顔を合わせることなく
数日が過ぎた。


でもスネイプの課題が
なくなることはなく、
仕方ないから談話室ではなくて
図書館に行って
済ませることにした。
どうしてもビルには
会いたくなかったから。


でも代わりに、
思わぬ人に出会った。


同じ本棚でばったり
出くわしたのは、
真っ赤な髪が目立つ
小さめな男の子。
もちろん私よりは
大きいけど。


似てる、
って思った。


「え?
 なに?」


目を奪われている私に、
彼は声をかけた。
それでも返事がでなかったから
彼は私の目の前で
手を横に振った。


「大丈夫?」


彼は笑いながら尋ねたから
私は小さく頷いた。
少し顔が熱い。
緊張してることが分かる。


だってその赤毛。
ビルにそっくりだったから。


「・・・・・ウィーズリー、」
「知ってるの?
 ああ、
 ビル?」


名前を聞くだけで、
心臓が跳ね上がった。


「僕はチャーリー。
 ウィーズリー家の次男だ。」
「あ・・・、
 私はラミ、」
「ラミ!
 君が?」


どうやら私のことを
知っているらしい。


「ビルがいつも、
 君のことを
 話してるんだよ。
 あまりにもしつこいから
 顔は知らないのに
 名前を覚えちゃった。」


一気に体温が上がった。

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