話し終わった後セレーナは
ニヤリと笑った。


「好きなのね?
 ビル・ウィーズリーが。」
「わっ!
 フルネーム!」


今までセレーナにも
言っていなかった
自分の気持ちを
さらけ出したから、
なんだか凄く
恥ずかしくなった。
穴があったら入りたい。
ってことで勝手に
セレーナの布団に
潜り込んだ。


「自分のベッドで
 寝なさい。」


布団を剥ぎ取って
セレーナは言った。


「でも良かったね。
 ずっと好きだったんでしょ?」
「なんで知ってるの!?」
「気付かないとでも
 思ってたの?」


得意げに言うセレーナに
私は愕然とした。


「明日になるのが
 楽しみねー。」


セレーナはベッドから
私を追い出し、
毛布を被った。


「確かに
 楽しみだけど・・・」


追い出された私は
仕方がないから
自分のベッドに
潜り込んだ。


「おやすみ、
 ラミ。」


さっき同じ事を
ビルにも言われたんだ、
って考えると
布団の中だから
思いっきり顔を緩ませた。


「おやすみセレーナ。」


おやすみ、
ビル。
そう呟いてから、
ゆっくり目を閉じた。

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