顔を傾けて口づけていると、
ラミは少しだけ
隙間を作った。
一瞬迷ったが、
理性が持たなかった。


「っん!」


僕は隙間から舌を
ねじ込んだ。
ラミは驚いたのか
声を上げた。


ああ、やばい。


「…ふぁ」


ラミの口内は
温かかった。
舌が微かに触れ、
ラミは肩を揺らした。
歯列をねっとりとなぞり、
ラミの舌にも絡ませた。


驚いたことに、
ラミは逃げなかった。


「……はあ」


ゆっくり離れると、
ラミは一気に息を吐いた。
口の端から垂れ流れる唾液を、
僕は迷わず舌で
舐め取った。
真っ赤になるラミが
目の前にはいた。


「リーマス、
 手を離して。」


僕は渋々手を離すと、
ラミは僕の胸に
倒れ込んできた。
慌てて彼女を支えた。


「…僕が人狼だって、
 知ってるのかい?」
「うん。
 ポッターが話してたの、
 聞いちゃって…。」


そうだったのか、
知ってても
避けないでいてくれたのか。


僕はそっと彼女を抱きしめた。

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