見事ハリーがスニッチを捕まえ、グリフィンドールは勝利を収めた。その日の夜、談話室は今までにないくらい賑やかで、ラミは隅のソファーに座り、一人その祝賀会を遠くから見ていた。アンジェリーナやアリシアは中央で皆に囲まれている。勿論二人はもっとこっちにおいでよ、と彼女に声をかけたが、ラミは首を横に振った。今日はクィディッチ選手達がメインなのに、自分に気を遣わせてはならないと考えたのだ。


皆に囲まれ、ウッドが嬉しそうに演説をしていた。その中に、いつも騒がしい双子の姿がなかった。おまけにリーも。どこに行ったのだろう、と辺りを見回した調度その時。ケーキやパイ、それからジュースを抱えて三人が談話室に入ってきた。


「野郎共!ありったけ持ってきたぞ!」


テーブルにそれらを下ろすと、さっきまで暖炉の前に集まっていた人はテーブルに集まった。ジョージはラミに気付くと、二人分のパイと缶ジュースを持ってきてくれた。


「これ、どこから持ってきたの?」
「厨房さ!屋敷しもべ達がくれたんだ。」


そう言い、パイと缶を渡し、隣に腰を下ろした。美味しそうにそれを頬張っている。ラミは少し緊張気味に口を開いた。


「ジョージ、おめでとう。」
「ラミの応援のおかげだな。コホン…今の狡いわ!卑怯よ!」


微妙に声真似をされ、ラミは顔を真っ赤にした。それを見てジョージは笑ったので、更にむっとし、ラミは缶のプルタブを開けた。

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