クィディッチに興味が沸き始め、朝食時にジョージに尋ねた。
「シーカーって凄いの?」
「凄いさ!勝負を左右させる重要なポジションだぜ?並大抵の奴じゃなれない!」
まるでセドリックが褒められているような気になって、ラミは嬉しくなった。友達が褒められるのは嬉しい。
「今年のグリフィンドールのシーカーは、なんとハリーだ!」
双子はすぐ近くの席で食事をするハリーを指差した。するとグリフィンドールのテーブルから歓声が沸き起こる。
「一年でチーム入り、しかもシーカーだなんて初の快挙だ!今年は勝つぞ!」
初のクィディッチ、しかもスリザリン戦を控えたグリフィンドールは意気揚々としていた。ラミもジョージの隣で、拍手をしていた。
「でもいきなりどうして?」
「セドリックがシーカーだって言ってて。私、クィディッチのこと全然知らないから。」
歓声の中、二人は浮き彫りになったかのように、沈黙が襲った。何も話さないジョージに、ラミは首を傾げる。しかしジョージは固まったまま動かなかった。
ラミがディゴリーのことをセドリックと呼んだこと。そしてクィディッチへの興味も、ディゴリーが原因だということ。
ジョージの心が、再び黒い感情に支配される。しかしラミと約束をしてしまった。この感情がただの醜い嫉妬であることを、ジョージはもう否定出来なかった。
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