授業が始まる。朝起きて、食事をとるために大広間へ向かった。誰とも会話をせずに食事を済ませ、自室に戻る。これがラミの生活サイクル。のはずなのに。


「やあ、ラミ。」


自分でも青筋が立つのが分かった。声に顔を上げれば、自分に満面の笑みを向ける、ジョージ・ウィーズリー。ラミはすぐに視線を戻し、食事を口に運んだ。


すると何も言わなかったのをいいことに、ジョージは勝手に隣に座った。


「昨日はよく眠れたかい?」


ラミは溜め息を飲み込むようにかぼちゃジュースを飲み干した。


「しつこいわよ、ジョージ・ウィーズリー。」


すると彼は名前を覚えてくれたんだね、と喜んでいた。怒っているのが、分からないの?


グリフィンドール生だけでなく、他の寮生からも視線を集めている。口々にあることないこと言っている女の子たち。


「ラミは、魔法生物飼育学選択かい?」
「残念ね。占い学よ。」


水を飲み、ラミは食事を終えると立ち上がった。そして昨夜と同様に何も言わずに大広間から出て行った。


すると、一人になったジョージにフレッドとリーが近寄った。


「まだやってるのか?」
「何を?」
「お姫様いじり。」


ジョージは悪戯な笑みを見せる。そして得意げに話し出す。


「彼女、なかなか面白いぜ?」


ジョージの言葉にフレッドとリーは顔を見合わせた。

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