「ラミ!」


廊下を一人で歩いていると、後ろからジョージが走って来て、隣に並んだ。


「ジョージ、よね?」
「フレッドの方がよかった?」


悪戯な笑顔を見せるジョージに、ラミはくすくすと笑った。


ジョージがよかった、なんて絶対言わないけど。


「どうしたの?」
「昼休みになったら湖の方に行こうと思って。今日は天気いいからさ。ラミもどう?」
「行っていいの?」
「もちろん!」


ジョージはそれだけ伝えると、フレッドとリーの元に戻って行った。騒がしい人ね、だなんて思いながらも、心の中では喜んでいるラミがいた。


「見たぞ〜!」


真後ろからかけられた声に、ラミは体を跳ね上げた。そーっと後ろを見ると、ニヤニヤしたアンジェリーナとアリシア。


だいたい予想はついたけど。


「何を?」
「今日もジョージとデート?」
「違うわよ。」


ふーん、とつまらなそうにアンジェリーナは応えた。


「授業行こう?」
「ええ!」


隣にいるのが当たり前になった二人に、ラミは笑顔で応えた。

[ 52/148 ]

[] []