談話室に戻ると、ジョージを待っていたかのようにフレッドとリーが姿を現した。二人ともニヤニヤしている。談話室には二人以外もういなかった。


「どうだった?」
「さすが、お姫様は手厳しい。」


ジョージが言うと、二人は笑った。彼の言うお姫様はもう就寝したようだ。


「そりゃ何て言ったって、名門ヘンリー家の一人娘だからな。」
「それはそうとジョージは本当に賭けに弱いな。」


リーが言うと、フレッドはジョージをからかった。どうやらさっきラミに話し掛けに行ったのは、賭けに負けたからのようだ。


「今回はわざと負けたのさ。」
「お姫様の所へ行くために?」
「そうさ。」


負け惜しみを言うジョージに二人は笑う。


「フレッド、ジョージ、リー。もう寝ろ。」


階段の上から顔を覗かせたのはパーシーだった。双子の兄でもある。三人は興ざめしたように、悪態をつきながら自室に戻った。

[ 4/148 ]

[] []