初めてのホグズミードは来週末だった。校内は浮足立つ生徒が増えてきたが、その次の週末には一回目のクィディッチがあると、オリバー・ウッドは意気込んでいた。
夕食前にラミと一緒に図書館で課題をこなすジョージはぼやいていた。
「ホグズミードの次はクディッチかあ。」
さっきから全くペンの進まないジョージの羊皮紙に目をやり、ラミは呆れた。
「クィディッチか〜、」
「うるさい。黙れないの?」
「相変わらず手厳しい。」
肩をすくめたが、ラミはすかさず無視を決め込む。がっくりするジョージだが、ラミは目もくれなかった。
「クィディッチ、嫌いなの?」
「まさか!練習が大変なだけさ。」
興味がないように、ラミは適当に返事をした。
「でもまさかラミがホグズミードに誘ってくれるなんて思わなかったよ。」
「他に行く人がいないの。」
きびきびと返事をするラミと打って変わって、ジョージはのんびりと椅子をカタカタ前後に動かしていた。
「前は一人でも平気だったのにね。」
ジョージのニタニタ笑いに腹が立ち、頭を一発小突いておいた。[ 49/148 ] [←] [→]