夕食後、ラミは自分のベッドでごろごろしていた。すると階段を駆け上がる音がして、それから勢い良く部屋の扉が開いた。


「聞いて!ラミ!」


アンジェリーナの迫力に、ラミは身体を起こし、ベッドの上に正座をした。するとアンジェリーナはラミのベッドに歩み寄り、端に腰を下ろした。


「どうしたの?」
「フレッドが告白されたんですって!しかも考えさせて、って…。信じられない!考える余地がある訳!?」


泣く勢いでまくし立てるアンジェリーナ。もしかしてさっき告白されていたのはフレッドだったのか、と考えた。しかしあれはジョージだった。今ではもう完璧に見分けられるのだ。恋人を間違うはずがない。ラミはその話が他人事には思えなかった。


「ジョージも…、」
「ジョージ?」
「…ジョージも告白されてた…、考えさせてって答えてたわ。」


言ってて涙も出てきた。腹が立つのか悲しいのか分からない。


「私…振られるのかしら。」
「ありえないわ!ジョージがそんなに軽い気持ちであなたと付き合う訳ないもの。」
「でも、考える余地があるのよね。私はないのに…、」
「……双子揃って何してるのよ!本当信じられないわ!」


いつも強気なアンジェリーナも泣きそうで。部屋の隅にいたルームメイトのパトリシアは、ラミとアンジェリーナにここまで想われて、実は双子が一番強いのではないかと内心思っていた。

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