どうして、こう、自分の気持ちに気付けたのに、すぐに避けられなければならないの?
久しぶりに一人で朝食を食べていた。その途中、ラミは無意識に眉間に皺を寄せた。すると笑いながらフレッドは指を差してきた。
「美人の顔が台なしですよ?」
しかしラミの表情は変わらず。いつもなら言い返してくるのに。ラミはちらりとフレッドの周りを確認すると、更に皺を寄せた。
「ラミ?どうした?」
「何でもないわ。」
まるで涙を堪えているかのように。ラミは最後にかぼちゃジュースをいっき飲みした。そして席を立とうとした時。
「ジョージなら湖にいるよ!」
ラミは俯かせた顔を上げた。
「一発ぶん殴ってやんな!」
フレッドはニカッと笑った。ジョージと同じ顔で、同じように笑った。[ 100/148 ] [←] [→]