風邪が完治した。結局セドリックが来てくれた後、アンジェリーナとアリシア、フレッドとリーが来てくれた。百味ビーンズは彼らが持ってきた物だったそうだ。しかし、ジョージだけは姿を現さなかった。


「ジョージは？」
「お見舞い行ったはずなんだけどな。」


三人で来てくれた後、ジョージはもう一度一人で医務室に寄ってくれたらしい。しかしラミは会ってない。寝てたからすぐ戻って来たって言ってたよ、とフレッドは教えてくれた。なんだか申し訳なくて、ラミはジョージに謝りたかったのだが。


「最近ジョージ見ないわね。」


アンジェリーナにまでそう言われる程、ジョージは姿を現さなくなった。どうしたのだろう、と不安になるも、休み時間はフレッド達と騒いでいたから、きっと大丈夫なのだろう。


しかしタイミングが悪い。まるで向こうから仕掛けているんじゃないかと疑ってしまう程、ラミがジョージと話す回数が激減した。そして、気付いてしまう。


「私…避けられてる？」


ラミの呟きに、アンジェリーナとアリシアは振り返った。


「避けられてる？誰に？」


何も答えない代わりに、ラミはジョージに視線を向けた。それに気付くと二人は揃って顔を見合わせた。


「確かに、最近まったく喋ってないわよね？」
「喧嘩してるの？」


弱々しく首を振るラミに、二人は心配するのだった。

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