終業のベルが城の方から聞こえてきた。マクゴナガル先生に怒られるかもしれない、と考えながら、ラミは立ち上がって制服についた土を掃った。たとえジョージ・ウィーズリーと同じ授業でも、次の授業は魔法薬学だったため、出なければならない。スネイプ先生にグリフィンドールの点を引かれるのは喜ばしくない。


廊下を歩いて行くと、ハリー・ポッターとすれ違った。隣には赤毛の、おそらくウィーズリー家の新入生もいた。


最近はハリー・ポッターの話題が多いらしく、廊下でも大広間でも授業でさえも名前が出てくる。


少し、似てるな。


ハリー・ポッターはラミと目も合わさずに廊下を歩いて行った。


地下牢教室には既に生徒たちが集まっていた。スネイプの授業に遅刻したら何を言われるか分かったもんじゃない。


「ラミ!」


教室に入ると、ジョージ・ウィーズリーが駆け寄って来た。ラミは何も言わずにじっと彼を見据えた。


「さっきは、ごめん」


本当に反省してるらしく、素直に頭を下げた。でもラミは表情一つ変えず、冷たく言い放った。


「謝ることじゃないわ。本当のことだもの。」

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