三月からのイースター休暇直前。


ラミへの見る目が変わった。相変わらず色んな男子に告白されたり、綺麗だって言われていたけど、ジョージやフレッドそしてリーの見る目が変わった。特に話し掛けたりしなかったが、その美貌を鼻にかけたりしないところが、周りから見ていて好感を持てた。


しかし、三人はついに、女子がラミの悪口を言っているのを聞いてしまう。一年の女子が談話室で緊急会議を始めていた。


「あの子絶対、自分が一番人気だって思ってるよ!」
「親友の好きな人にまで、手を出す?」


中央で女の子が泣いていた。ああ、ヘンリーの親友“だった”。三人はすぐそばのテーブルで悪戯道具を考えながら、耳をそばだてた。どうやら、ラミの親友だった彼女が狙っていたハッフルパフの男が、ラミにラブレターを出していたらしい。その手紙を取り囲むように女子は群がっている。


「世界中の男が自分のものだと勘違いしてんじゃない?」
「それ、有り得るわよ。ちょっと綺麗なだけなのにね。」
「あの子、所詮周りは皆自分の引立て役、とか思ってるんじゃない?」


女子特有の甲高い笑い声が響く。うるさくて少し顔を歪めた時、その女子の集団から少し離れたテーブルにいたアンジェリーナ・ジョンソンとアリシア・スピネットが反論し始めた。


「ちょっとうるさいわよ。よくそんな大きな声で人の悪口言えるわね。」
「アンジェリーナ。あんたもどうせ思われてるわよ?引立て役って。」
「勝手に思ってればいいんじゃない?私でよければいつでもなるわよ。」


くくっとフレッドが隣で笑った。きっと今ので彼女のことを相当気に入ったのだろう。しかしジョージとリーは更なる悪口に、神妙な顔つきを見せていた。

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