先に走って行ってしまったラミを追い掛けて、占い学の教室まで走ったが、どこにもラミの姿はなかった。


「ジョージ、何してるんだ?」


後ろからフレッドに話し掛けられた。


「ラミを見なかったかい?」


するとフレッドはまたか、と溜め息をついた。だからやめとけば良かったんだ、と文句を言っていた。それどころじゃない、とジョージが言うと、トレローニー先生が教室に入って来た。


授業をさぼることなどジョージにとっては容易いことだが、教室を出ようとしたとき、アンジェリーナに声を掛けられた。


「やあアンジェリーナ。」
「どこに行くの、ジョージ!」


面倒な奴に捕まったな、なんて思ってると、隣でフレッドが笑っていた。


結局授業を受けることになり、ジョージは授業中ずっと机に突っ伏して寝ていた。

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