あなたに聴かせたい
腕に自身がある訳ではない
でも聴いてほしかった
何か悩んでる風のあなたに
「どうしたの?」
『あ、鳳くん』
「音楽室なんかに呼び出して.....もしかして.....」
『鳳くん、ピアノ聴いてくれない?』
無表情でうつむいてる彼をよそに私はピアノの椅子に座る
手が震える
それでも弾きたいと思ったのだ
演奏を始める........
「.......名無し........いつの間に....」
『え?』
「いつの間にこんなに上手になったの?」
『そ、そうかな..?』
「うん、すごく上手だった」
彼の心に届いたかはわからない
でも聴いてくれた、それだけで.....
「....ありがとう名無し........」
『鳳くん.....?』
「なんか...俺......嬉しかった」
『.......................』
「嬉しいよ、なんだか」
もしかしたら伝わったのかな(おかえり)(私の大好きな笑顔)[ 3/18 ][*prev] [next#]
[mokuji]
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