ぼくのだいすきなせんせい!(4) H.23/07/01


さかたぎんとき編。パール氏の挿絵が皆の裏をかこうとして大変なことになっています。





(4)さかたぎんとき

きょねんの はる、オレが まだ 3つと すこしだった ころ、はじめて あかとうがらし ほいくえんに きた。
あかちゃん組のときは、たかすぎと おんなじ しょうよう ほいくえんに いたんだけど、かていの じじょうと いうやつだ。
おかあさんが しんでしまって、おかあさんの しょくばの ちかくだった ほいくえんから、こっちに うつった のだ。

ちょうど しんがっきで はじめて こどもを あずけにきた おかあさんたちが、ここの せんせいを みて、きゃあきゃあと うれしそうに さわいで いた。

「ヤダー、あの先生かわいい〜〜〜!子供みたいじゃない?」
「ほんと!沖田君っていうんだって〜」
「沖田君かわいい〜〜!!」
「沖田君かわいい〜〜!!」

・・・・・・ふうん。
おきた くん っていうんだ。
かわいい〜。

そんなわけで、オレも あの こうちゃ みたいな いろの さらさらの かみの せんせいの ことを、「おきたくん」って よぶ ことに したんだ。



おきたくんは、かわいい。
きょねんの げきからたんたんめん組さんの ときは、まだ オレも あかちゃん だったので、 よく わからなかったけど、ことし げきからせんべい組さんになってから、ほんとうに ときどき おきたくんが にこっと わらったときに どきっと するように なった。

おきたくんは よく ねる。
ものすごく ねる。
なんなら、えんじの オレたちより、ねてるんじゃ ないだろうか。

ことしに はいって、しょうようほいくえんが おしまいになったので、たかすぎが ここにやってきた。
このあいだも おひるねの じかん、その たかすぎが ぐずって なかなか ねなかった とき、
「ったくオメーは手がかかるなァ」
とか うれしそうに いいながら、いそいそと あいますくを とりだして たかすぎの よこに そいね して、たかすぎよりも さきに ねむって しまった のだ。

それ、あいますく、いりますか?
おきたくん、こどもをねかしつけるのに、あいますく、いりますか?

その、あかい あいますくをした おきたくんは、くちから たり、と よだれを たらして ねていた。
なやみが なさそうで いいねえ って おもった。
あいますくを ぐい、と うえに ずらしたら、ちゃいろい まつげが オレの いきで ふわっと ゆれた。

かわいいなあ。

たかすぎは、
「おまえ、せんせいのこと すきなのか?」
って やたら まじめな かおして きいて くる。

「べつにぃ」
たぶんオレが おきたくんのことを あんまり かわいい かわいいって いうんで、しんぱいに なったんだろう。
たかすぎも かわいいよな。

でも、おきたくんは もっと かわいい。
たぶん これが すき って きもちなんだろう。

でも、いわない。だれにも。

だって、かっこわるいもん。
はずかしいもん。
おれが おきたくんのこと すきだなんて。
ほいくえんでも いちばん ものしりで いちばん おとなっぽいって いわれてる このオレが。

だから、おきたくんのことは かわいいかわいいっていうだけ。
ただ、それだけ。










おとうさんは、おおきな かいしゃの えらいひとだ。
だから、とっても いそがしい。

いそがしいから オレの おくりむかえなんて できない。
かいしゃの ひとが むかえにきてくれる。

つまんない。

つまんない。

オレの いえは ほいくえんから たったの30めーとる くらい。
おむかえの ひとが きて、おきたくんとか じみーくんと ばいばい したら、おむかえの ひととも かってに ばいばい して たったっと ひとりで はしって かえることが おおい。
さいしょ、おむかえの ひとは、あせって おいかけてきてたけど、もう なれてしまって、べつに きにしない みたい。
それでも おしごと だから、 オレが おうちに はいるまで ついてくる。
オレに きょうみが ないなら、すぐに かえってしまえば いいのに。

まいにち ほいくえんの もんを でるとき、ほかの こたちを ながめる。
みんなは おかあさんが むかえにきて、たのしそうに かえって いくのに、オレだけ ほんとうの おとうさんが むかえにきて くれない。

さみしい。
さみしいよ、おとうさん。

だけど、いわない。
だって、さみしいなんて、かっこわるいもん。





きょうも たかすぎと ひじかたが けんか している。
ごほんを よんでもらうときに、どっちが おきたくんの よこに すわるか、それで けんか してるんだ。
けっきょく、おきたくんの みぎに すわっていた こを おしのけて、ふたりが まんぞくげに おきたくんの りょうほうの となりに すわった。

ばかみたい。

みんなが みてないところで あまえれば ひとりじめ できるのに。



「てめーひじかたぁ!俺のだろうがそれ!」
いきなり きこえた こえに、ふと かおを あげると、おきたくんが でっかいこえをだして ひじかたの くびねっこを つかまえて つりあげていた。
ひじかたの 手には、きょうの おやつの びすこ。
おきたくんは おとなのくせに、じぶんのぶんも おやつを ようい している。
ぜったい ひとには あげない。
このまえなんか、しんちゃんが おやつを おとしてしまって、たべられなくなっちゃったのに、
「残念だったなァ志村ァ、覆水盆に返らずたァこのことだな、人生の勉強になって良かったじゃねーか」
なんて いってた。
なんのことか よく わかんなかった けど、とにかく じぶんの おやつを しんちゃんに あげるつもりは まったくないってことだけは、わかった。

じぶんの よくぼうに しょうじきな ひとだね、おきたくんは。
よくぼうってのは、ほしいものや やりたいこと なんだって。おとうさんが いってた。


「うるせー!そうご!!このあいだ おれの おやつ たべた だろ!!おかえしだ!!」
ひじかたが ての なかの びすこを ぽいと くちに いれた。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!てめえええええ!!!」
おきたくんが はたからみると「ほんきですよね?」という いきおいで、ひじかたに つかみかかる。

ひじかたは ほんとうに ばか だ。
アイツなんて おきたくんが だいすきなの ばればれなのに。
なんで いじわる するんだろ。

オレは じぶんの びすこを さくさくと たべながら おきたくんと ひじかたを みていた。
うん、おいしい。これは、おきたくんでも あげられないな。

どたばた やっている ふたりの よこで、たかすぎが、なにか もじもじ してる。
なんだろう、とおもって じーっと みた。

とうとう おきたくんが ひじかたの おしりを ぺろんと むいて、ぺんぺんと うちだした。
「いてーっ!!!なにすんだ!この ぼけ!!」
「バーロィ!人の物とったらいけねえってことを教えてやってんだ!お前のケツ叩いてる俺の手のほうが痛ェんだぞ!覚えとけ!!」

いや、なんだか もっともらしい ことを いっているけれど、さきに ひじかたの おやつ たべちゃったの、おきたくんですよね?

すると、ひじかたの おしりを うっている おきたくんの エプロンを、たかすぎが くいくいと ひっぱった。

「なんでィ、高杉」
じゃまを されたのかと おもった おきたくんが、じろりと たかすぎを みおろす。

「・・・・・やる」
ほっぺを まっかにして、ぐいと手をさしだした たかすぎ。
その 手には たかすぎのぶんの びすこが にぎられていた。

ぽいと ひじかたを ほうりだして、おきたくんが たかすぎを だきしめる。
うお、うらやましい。
「高杉ィ、おまえかわいい奴だなァ!!」
たかすぎは、まっかっかっかになって、かたまって いた けど、てれくさそうに いつもの ぶっちょうづらで、おきたくんに、ぎゅ、と しがみついた。

そのあと、おきたくんは あっさりと たかすぎの 手から びすこを ぬきとって、さっさとふくろを やぶって たべはじめた。
ふつう、おとなって こういうとき えんりょする もんじゃねえの?


それにしても、ひじかたにしろ たかすぎにしろ、あんなに 「おきたくんがすきです」っていってるような たいど よく とれる もんだよな。

たかすぎは かわいいからゆるすけどさ。
かっこわるいったら、ない。

ほんとうに。







ほいくえんの うんどうかい。

おゆうぎと、たまいれと、とらっくりれーと、それと おやこかけっこが ある。

らいげつまでに、おゆうぎを ちゃんと おぼえないと いけないんだ。

おきたくんから、おとうさんへの ぷりんとに、「らいげつの 6にちの にちようびは ほいくえんで うんどうかいが あります」って かいてあるんだって。

おとうさんと、おやこかけっこに でる。
おとうさんは あしも はやいって まえに いっていた。
だから、とっても たのしみだった。

だけど、そのひ、べびーしったーさんの つくった ごはんを たべて、おふろに はいって、それから どうしても ねむくなって オレが ねてしまうまで おとうさんは かえって こなかった。


つぎの あさ、いつも おとうさんは オレが おきるまでに おしごとに いっちゃうんだけど、オレはえんそくの日みたいに、きんちょうして はやおき した。
「なんだ、もう起きたのか」
おとうさんは、オレをちらりとみて しんぶんを よみながら パンに かじりついた。

「お、おとうさん、あの、う、うんどうかい。うんどうかい、きてくれるよね?」
「?何だ?運動会?・・・・・ああ・・・そういえば昨日猿飛が何か言っていたな・・・」
さるとび というのは、 オレの おくりむかえを している、おとうさんの ぶか だ。

「すまんな、来月の6日は仕事だ」
おとうさんは しんぶんから かおを はなさないで、そう いった。



なあんだ。

そっか。

でも、きたいして なかったし。

ぜんぜん かなしくない。



おとうさんに いってらっしゃいをいって。
かわりに ぶかの さるとびさんが やってきた。

だけど、ほいくえんなんか いきたくなかった。
オレのあたまの中は、らいげつの ほいくえんうんどうかいの おやこかけっこで おれだけ たったひとりで うんどうじょうを はしっている ようすだけが ぐるぐると まわっていた。

「どうかされましたか?銀時様」
さるとびさんが いう。

いきたくない。
いきたくないけど。

いかないといったら さるとびさんに めいわくが かかる。
おとうさんも オレが よい子に していないって おもうかもしれない。

「なんでも ない」
ぼそっと つぶやいて、オレは ほいくえんかばんを かたから かけた。



なあんにも、たのしくない。
ぜんぜん、まったく。

オレは ほいくえんの きょうしつで、ガラスまどの そばに すわって そとを みていた。
ふときがつくと おきたくんが こっちを みている。

「おきたくん!きょうもかわいいねえ」
オレは にっこりわらって てを ふった。
おきたくんは なんだか へんな かおを していた。







そのひ、オレは おしっこに いくと いって、きょうしつを でた。
だいたい、 えんちょうほいくの じかんまで ほいくえんに いるんだけど、おれはよく こうやって きょうしつを ぬけだす。

オレは しってる。
おきたくんが このじかん えんちょうしつで おしごとを しているのを。
トコトコと、えんちょうしつまで あるいていったら、おへやから おきたくんの かわいい こえが きこえてきた。

「ヤダヤダヤダ、やだーーっ!!!!!近藤さんの嘘つき!!!来週は会ってくれるって言ったじゃねえですか!!」

おきたくんは どあを あけっぱなしにすることが おおい。
こっそりのぞくと、ドアからみて ひだりがわに、ラックのような だいが あって、そこの でんわの じゅわきに むかって、おきたくんが どなりつけていた。

『すまんなぁ総悟、どうしても来週ははずせない行事があって』
じゅわきの むこうの あいては、とても こえが おおきくて、どあの ところの オレまで 聞こえた。

「いやーっ!!どうしたって近藤さんに会いやす!来てくれねえなら俺が行くもん!」
『いやいやいや、再来週は会いに行けるから、ここは我慢してくれないか?』

そしたらなんと おきたくんは じゅわきを ほうりだして、えんちょうしつの ゆかに たおれこんで、てあしを ばたばた させて あばれ だしたんだ。

「いやーーーーっぎゃあーっ!!会う!会うんだ!!俺近藤さんに会えると思って毎日がんばってるのにい!きゃあああーっ!!」

ええっ?

あ、あかちゃん みたい。

うそっ。

ぼうぜんとして ゆかを ころげまわる おきたくんを みているオレ。

じゅわきからは あせった おっさんの こえがする。
『わ、わかった。なんとかする、なんとかするから・・・』

その とたん、むくりと ゆかから おきあがる おきたくん。
ゆかの じゅわきを とって。
なみだで いっぱいの まっかな ほっぺで にっこりと わらって、
「エヘ、近藤さん大好きでさぁ!」
って いった。


どきどきした。

わがままな おきたくん。
せんせいなのに あかちゃん みたいで。
みんな とっても こまっていたりする。

だけど、いつも いつも おきたくんは しょうじきだ。

ほしい ものは ほしい っていうし。
たべたい ものは たべたいって いう。

オレたち こどもが つくった ものでも、へいきで おもったことを いったりして ぼろくそに けなす。
でも いいものは すなおに ほめる。

あいたい ひとには あいたいって おおきなこえで。
だいすきって、おおきなこえで いう。
それで、きらいだって いわれたって、きっと おきたくんは かっこわるい なんて おもわないんだろう。

オレはそっと えんちょうしつを はなれた。



すきだって いうのが はずかしい?

さみしいって いうのが かっこわるい?

そんなことを はずかしいって おもっている オレが いちばん はずかしいんだ!


おきたくんを およめさんに するって いってた たかすぎ。
けんかを うりながらも いつも おきたくんの きを ひこうと している ひじかた。

ふたりとも オレより ずっと すなおに じぶんの きもちを だせる、おにいちゃんだった。


きょうしつに もどると もう えんちょうほいくの みんなは かえってしまって いて、じみーくんと おとうさんの ぶかの さるとびさん だけが いた。

「ああっ、坂田くん!どこにいってたの?心配したよ!!」
じみーくんが かけよって きた。

そういえば おしっこに いくといって きょうしつを でたんだった。

「ごめんね、じみーく・・・」
とちゅうまで いったとき、いきなり だれかに ぎゅうっって だきしめられた。

「銀時様!!!!!!」
おんなのひとの いいにおいがした。
さるとびさん だ。

めがねが ほっぺに あたって いたい。

「私・・・私・・・・銀時様が誰かに攫われたのかと思って!!!」
オレの みみの よこで、さるとびさんが わんわん なきだした。

「ぶ、無事で・・・無事で良かったです・・・・!!銀時さまあああ!!!」
あったかい、さるとびさんの なみだが、 おれの ほっぺに ながれた。

「猿飛さんは、坂田君が保育園を抜け出してしまったのかと思って探し回って下さったんだよ」
じみーくんが やさしく いう。

「そうなの?」
かおを はなして、さるとびさんを じっと みながら、オレは きいた。

「は・・・はい、わたし・・・わたし・・銀時様に、なにかあったのかと・・・お、おもって・・・」
ひっく、ひっくとしゃくりあげる。

おとな なのに、おおきな こえで ないている ひとを きょうだけで ふたりも みちゃった。

なんだか おかしかった。
おれが いなくなったのなんて、20ぷん くらいなのに!
うふふ、と わらいが こみあげて きて。

さるとびさんは おれに きょうみが なくなんて なかった。
おれのことを だいじに おもってくれて いたんだね。

「ごめんね、かえろうか」
そう いって オレは さるとびさんの おててを ぎゅ、と にぎった。



ほいくえんの もんを でると、すっかり くらくなっていた。
でたところの がいとうの した。

まつだいらの おっちゃんが いた。
こんなに おそくに なにしてるのかな?と おもったら。
でっかい かみしばいを だいに のせて すたんばい していた。

「ぃーょーうー、かぁーみしばいやってやるぞぉ〜〜、お〜〜〜〜もしれーからなぁ〜、見て行けぇー坊主ぅ〜」
木で できた、わくの まえの ぬのを おっちゃんが さっと とる。
「おだぁーいはぁ、はりーぽったーとぉ、賢者の石 だぁ〜」

「ばいばい」

オレは くるりと むきを かえて、オレを まっている さるとびさんの ほうへ はしって いった。

はりーぽったーって。
きんじょの 4ねんせいの おにいちゃんが もってた から しってる。
あんな ぶあつい ほん、かみしばいで みてたら、らいげつの うんどうかいに なっちゃうよ。

しっかりと さるとびさんの 手を にぎって。
オレは いった。

「オレ、おとうさんに、うんどうかいに きてねって いうよ!」
めの まわりが まっかに なっていた さるとびさんは、それを きいて にっこりと わらった。






それから、なんにちか たって。
おれは あきれながら、いつもの さんにんの どたばたを みていた。

あーあ。
きのうも、きょうも、たかすぎと ひじかたが うるさく おきたくんに まとわりついて、オレは おきたくんと あそべなかった。

きょうの おひるねで みんなが ねてしまってから、こっそり おきたくんに あまえようっと。

そうだ、きのうの おやつの みるくせーえき、あれ、あまってるんじゃ ないかしら。
にひひと わらいながらも オレは おゆうぎの れんしゅうを いっしょうけんめいに やった。

ああそうだ。
おきたくんに 「だいすき」って、いわなきゃ!!!

だいすき、だいすき、かわいい おきたくん!




それからの まいにちは とっても しあわせ だった。
すなおに なるってことは とっても たいせつだって わかったんだけど、でもやっぱり こっそり あまえるほうが、とく だよね!!!
そんなオレに、おきたくんは ほんとうに わけのわからないことを いう。
「わーかった、お前、アレだ。エヘン虫に似てんダァ。風邪菌の」
とか。
ひとりで なっとく して、うなずいたり していた。



あるひ、いつもどおり オレは えんちょうほいくで おそくまで きょうしつに のこって いた。
きょうは めずらしく、 たかすぎと ひじかたも いる。

おきたくんが いなくて つまらないので、オレはまた おしっこに いくことに した。
「じみーくーん!おしっこ!」
「はいはい、ひとりで行けるね?」
「うん!」
そう いって、きょうしつを ぬけだした。

なのに、といれを すぎて、えんちょうしつの ほうへ いこうと したら、うしろから まっくろい こえが きこえた。
「どこ いくんだよ、てめー」

どっき。

ふりむけば、ひじかたのぼけと、たかすぎ。
「てめー、いつも そうごの こと かわいいかわいいって いいやがって。あやしいと おもってたんだ」
「ひとりで えんちょうしつに いくつもり だろう」

えへへ、ばれちゃったか。

しかたないので、ふたりを さそって えんちょうしつに いくことに する。

ほかの こたちが いない ときに おきたくんに あまえられるかもって おもった のか、ふたりは きんちょうした かおを している。

うふふ。

いいたいな。
いっちゃおうかな。
おれ、おきたくんの おっぱい ちゅうちゅう しちゃった。
わーい!じまんしたい!!!

いやいや、ひみつひみつ。

オレは うきうき しながら ふたりを したがえて、えんちょうしつへの ろうかを あるいた。





その、さきに。
びっくりするような こわい ことが、まっているとも しらずに。



(了)

最終回へ続く



















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