![](http://img.mobilerz.net/sozai/1344_w.gif)
1ページ/2
爽やかな朝の日差しが射し、今日も三人揃って朝食をとる。
「ひなた〜、ちゃんと骨取ってから食べろよ」
「ひなた、まだ熱い」
「ひなた、果物は?」
「ひなた、零してる」
親鳥のように構うのは勿論、秋吉だ。
「秋吉、あまりひなたを甘やかすな」
「や、はじめさんには言われたくない」
「俺がいつ甘やかした」
『止めて!私の為にケンカしないで!』
「「やかましい」」
棒読みでボケてみたが、ひなたを挟み、何やら只ならぬ雰囲気だ。
『一度言ってみたかったのに…』
日頃から秋吉はひなたに甘過ぎる。
確かに放っておけない気持ちはわかる。
兎に角危なっかしいのだ。
「この際はっきりさせよう」
「望むところだ」
まったく空気の読めてないひなたがジュースの缶を持って来た。
『開けて』
「うん」「あぁ」
「「……」」
二人ともうなだれる。
『ん?』
「…ひなた、自分でやりなさい」
「そうそう」
しょぼんとキッチンに向かいスプーンを使って開ける。
─プシッ
「開けれるではないか…」
これがひなたを甘やかした結果だ。
出来る事も一人ではやらずに、人に頼ってしまう。
良くない傾向だ。
|目次|次へ→
today 14