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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.27 Birthday of Key (後編)(2/3)
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調理組 エーチとエヴァ

餃子を調理中の二人。
餃子の餡が出来たら、お次は餃子の皮で具を包んでいく。

「うわ!?皮破れた!」

「それ詰めすぎ。配分気を付けないと最後皮だけが余ってくるから。」

「配分か。・・・うん、よぉし!」

けれどエーチはここから未体験ゾーン。一緒にいるエヴァに教わりながら習う。

「こんな感じでいいの?エヴァ。なんかワンタンみたいになったんだけど。」

「それは少なすぎ。配分考えないと最後餡が残るだろ。極端すぎない?」

「な!?じゃあどの量がいいんだよ。ちゃんと教えろよバカエヴァー!」

「アホか・・・。破れない程度で普通に詰めていけばいいだろ。」

こうして二枚の大きなお皿に並べられていく生餃子。
片方は形がグダグダ、もう片方は最初から最後まで綺麗に整っていて、同じモノを作っているはずなのにそれぞれの個性が出ていた。



調理組 エーチのターン

餃子を焼くのはエヴァのターン。
その他のモノはエーチのターン。
餃子調理組もそれぞれの役割に分担して効率よく完成に近づける。

「じゃあ餃子であまったキャベツ、サラダで使うよ。」

「任せた。調味料も好きに使っていいから。」

っというわけで、先ずはエーチのターン。
餃子作る時に使ったキャベツの余りをザク切りに。大きめなボールに塩と鶏ガラスープの素を混ぜてから、切ったキャベツもドーンと入れてよく混ぜて、すりゴマ、ごま油も適量に入れてさらに混ぜ混ぜしたらキャベツのやみつきサラダの出来上がり。

「エヴァんちって調味料ありすぎじゃない?ナツメグは分かるけど、ローズマリーとか何に使うんだよ?」

「え?香辛料だから色々。」

「色々ってなんだよ?辛いのダメなくせにテキトーに買ってない?」

「いやいやいや、ちゃんと使ってるから。肉とか魚に合うから。」

玉子とわかめとネギが入った中華スープも出来れば完成。
これにてエーチのターンは終了。



調理組 エヴァのターン

続いて、エヴァのターン。

「♪」

先ほど包んだばかりの生餃子をフライパンに並べ、一筋ずつかかるようにごま油を回しかけてから火を付ける。
しばらくするとパチパチと音がしてきたので、真ん中辺りの餃子を一つ取り、焼き目を確認してから水投入。
直ぐに蓋をしてそのままの火力でじっくり焼き、水がなくなり皮も透き通ってきたら、蓋を外して水分を一気に飛ばす。
そして焼き上がった餃子の上にお皿を乗せて底を持ちひっくり返したら、ジャジャーン!本日のメインディッシュ、餃子の出来上がり。

「おぉ!さすがエヴァ!餃子うまそー!!」

「フライパン新しいの買ったばかりだから綺麗に出来たな。」



待機組のアズとキィ

その一方で餃子待機中の二人。

「お洒落だね、このロケット。」

「でしょでしょ?しましまちゃんから貰ったプレゼントなんだ〜っ!」

餃子が出来上がってくるまで、手持ち無沙汰でとってもお暇。
アズが持ってきたデジタルカメラで遊んだりして、ひたすら待ち続ける。

「それじゃあきぃちゃん撮るよ〜。」

「イッエーイ!」

パシャ。

「次は僕が撮る番!アズいくよー!」

「いっえ〜い!」

パシャ。

「アズ、次は一緒に撮ろ?」

「うんっ!」

「イエイイッエーイ!」
「いえいいっえ〜い!」

アズもキィも楽しそうで何より。



餃子完成

「あんまり騒ぐと隣の人に怒られるからやめてくれ・・・。」

「キィちゃん、アズ。お待ちどうさま〜!」

そんなこんなでここらで調理組と待機組が合流。
テーブルに餃子、キャベツのやみつきサラダ、玉子とワカメの中華スープにご飯・・・と。次々にドンドン並べられていく。

「こうやって床に座ってご飯食べるのって初めてだから、なんかちょっと不思議な気分。」

「流石に俺ん家に椅子はないな・・・。」

「うんにゃ。なくて大丈夫。みんなの座り方真似て食べるから平気。流石に一番でかい羊の縫いぐるみを椅子代わりに使わせて何て言わないから。」

「言っても貸さないから諦めろ。」

そうしてエヴァ家の食卓に四人が集まれば、

「じゃあみんな手を合わせてー・・・。」

「「「「いただきまーすっ!」」」」

冷めないうちに召し上がれ♪



いただきます

「人が作った餃子って、こんな感じなんだね。」

「どう?キィちゃん美味しい?」

『餃子が食べたい』と言った張本人。

「うん!これはこれで凄く美味しいよ。」

本日の主役であるキィは、この餃子をパクパクと箸を進ませる。
きっと彼が食べたことがあるお店の餃子のが100%美味しい。美味しいに決まっているが、それはそれ。これはこれ。

「皮ぱりぱり!えぃちゃんとえばの餃子おいしー!」

「キィちゃんもアズもジャンジャン食べていいからね!」

今日の餃子はお店の誰かではなく、エーチとエヴァが作ってくれた餃子。
ここだけでしか食べられない餃子の効果が補正として働いているのか。
キィは勿論のこと。アズや作った本人らも満面な笑顔にさせた。



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