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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.55 夏休み海旅行のお話(中編)(2/3)
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2日目の朝

そうして朝食を食べ終えた一同は、今日も水着に着替えて(アリカ以外)海へゴー!
昨日とほぼ同じ場所に設置したパラソル下で、みんな大集合。

「朝、起きたらアズがいなくて、オレもアリカ先輩もビックリしたんだよ。案の定でエヴァから連絡あったから騒ぎにならなかったものの。」

「ごめんね、えいちゃん。・・・つい。」

けれどさっそく遊んじゃう前に、昨夜や今朝のことをエーチからアズにプチお説教。
もちろんその話はアリカも聞いていて、改めてご提案。

「まあ元の部屋割りがアレだったしな。なんなら部屋、変えてもいいぞ。アズがキィちゃんたちの部屋に行ったと知って、『オレだけ仲間外れ』だって、エーチも悄気てたし。」

「あああああ、アリカ先輩!それは言わない約束!!」

「そうだったんだ。えいちゃん、本当にごめんね。」

「なーんだ?エッチもさみしんぼだったんだ。」

クロスカルテットの4人は、やっぱり4人が1番。
っというわけで、改めて組み直す部屋割り。
エーチ・アズとイブ・ユウが入れ替り、1つはアリカとリライト。もう1つはクロスカルテットの部屋となった。

「んじゃ荷物は後で交換すればいいから。今は海で遊ぼうぜ。」



爆誕 日焼けエーチ

それから数時間後ー・・・。


「えいちゃん、焼けたね。」

「へへーんっ!オレはどこぞのエヴァと違って、日焼け気にしないから。せっかく海に来たのに、パラソル下から出てこないなんて勿体ないし。」

今日も暑い夏の海。
水分補給をしっかり行いながら、泳いだりして遊んだ結果、エーチはこんがりと日焼けしていて小麦色のエーチ。小麦エーチが出来上がっていた。

「おーい!まひるんが冷やしてるスイカ持ってくるって言ってたから。一旦、パラソル下に戻れー!」

「スイカあるの!?」

そしてちょっとここらで休憩を。
パラソル下に再び戻ってきた彼らは、社員一同からの差し入れ、スイカを頂くことに。

「けど、あれ?どうやって食べるの?」

「無論、割る。」

「割る!?」

しかしユウの一声で、状況が変化。

「まひるーん、スイカ割るー!」

「割る!?」

これもビーチでの遊びの定番といいますか。
究極、皆でスイカ割りが始まったのでした。



みんなdeスイカ割り

「まさか割るという発想になるとは思いませんでした・・・。」

「いいじゃん。丸々1玉あるなら、割ったって。」

「Yes!割った方が楽しいデス♪」

っというわけで、『イッツ・みんなdeスイカ割り』。
ルールは、とっても簡単。
用意したスイカを目隠しした挑戦者が周囲だけの声を頼りに、手にした棒で割るってだけ。

「はいはい!オレやりたい!スイカ割ってみたい!」

「えばは、どうする?」

「俺は見てるだけで良いかな。」

クロスカルテットからは、エーチとアズが。
リライトからは、イブとユウが。
この4人が挑戦者として名乗り出たが、意外なことにキィから挙手が上がらず、

「ってあれ?キィちゃんはやらないの?絶対にやりたがると思ってたのに。」

「スイカ・・・、割る!?」

未だ『スイカを割る』というワードに、驚いていた。



みんなdeスイカ割り 2

「あれ?でもスイカを割る棒、なくない?」

「スイカを割る棒なら、ここにあるデス。お好きに使って下さい♪」

「って、イブ先輩!それって木刀?!」

「Yes!こんなこともあろうと、持ってきてピンポンでした。」

「どこから持ってきたんだよ、そんな物。どうやって持ってきたんだよ、そんな物!」

イブが提供してくれた木刀を使って、『みんなdeスイカ割り』。
挑戦者でじゃんけんして順番は、エーチ→ユウ→アズ→イブとなった。

「がんばって、えいちゃん!」

「うんっ!」



1番手・エーチ

それでは1番手・エーチの番。
タオルで目隠しをされて、1歩1歩慎重にスイカへと近づいていく。

「右、右!右だよ、えいちゃん!」

「NONO!レフト。レフトですよ、エーチ。」

「えぇ?!どっちどっち!?」

しかし頼りにしてる掛け声は、みんなバラバラ。
誰の声を頼りにしていいか分からなくなって、翻弄されていった。
その結果。

「はい、ハズレー。」

「わー!?全然違う方向に向かってた!」

スイカではなく砂浜を叩いてしまい、エーチの挑戦は無念にも失敗となった!



2番手・ユウ

次なる挑戦者、2番手・ユウの手に木刀を渡す。

「ゆうちゃん。右だよ、右、右。」

「NONO!レフトですよ、レフト。左デス♪」

「えっと、えっと。真っ直ぐだよユウ先輩!そのまま真っ直ぐ!」

もちろん彼もタオルで目隠し中。
聞こえてくる方向は全員揃って違うため、エーチのように翻弄されているのか。
スイカとは全然違う方向へ。

「って、待って待って!ユウ先輩!そっちじゃない!」

「ゆうちゃん!まって!本当にそっち行っちゃだめ!」

エーチとアズが揃いだした掛け声にも止まることなく、パラソル方向へと歩を進めていく。
その結果、

「ばっかやろう!なんでこっち来た!?バカか!」

「・・・チッ。外したか。」

「もー、だめだよ。ゆうちゃん!スイカ割りは、スイカに向かわないと。」

スイカとは全然違う物を。
パラソル下にいたアリカに向かって木刀を振り落とした為、ユウの挑戦はルール違反?で終了となった。



3番手・アズ

次なる挑戦者、3番手・アズの手に木刀が渡る。

「頑張って、アズ。」

「わ。意外と何も見えないんだね。」

タオルで目隠しされた視界。
聞こえてくる声だけを頼りに、スイカ方向へと歩をゆっくりゆっくり進める。

「いいよー、アズ。そのまま真っ直ぐ!」

「NONO!レフトですよ、レフト。左デス♪」

「右の方がいいって。面白いこと起きるから。」

しかし方向は、案の定で全部バラバラ。
でもそのうちの1つは正解を言っている。
アズは今までのことを思い出して頼りに、3つの方向に惑わされず、ただ1つの方向だけを信じた。
その結果。

「わ?!アズおしい!せっかくスイカまで、たどり着いたのに!」

「でもえいちゃんのおかげでここまでこれたよ。えいちゃんの声、信じてよかった。」

スイカまでたどり着いてポコンと叩けたものの。
パワー不足でスイカを割ることが出来ず、アズの挑戦も失敗に終わってしまった。

「アズは俺らの声、一切聞き入れなかったな。」

「リライトはアズに信用不足デスねー・・・。」



代打・キィ

そんな3人の挑戦を、ただ呆然と見ていたキィ。

「・・・・・・。」

ずっとポカンとした表情を浮かべていたが、やっとルールに理解出来たようで、やっと彼らしい発言が。

「なんか面白そうだね。」

ようやく興味を示す。

「ではキィ。ボクの前に、いかがデス?」

「え!?でも・・・。」

するとそんなキィに気付いたイブが、自分の手に渡ってきた木刀をイブからキィへ。
「スイカ割りは、やってみてこそデスよ♪」と、自分の番だったのに譲ってくれた。

「・・・ありがとう、イブ。」

「頑張ってね、キィちゃん!」

「ボクらの声を信じてね。」



代打・キィ 2

そういうわけで次なる挑戦者、4番手はイブではなくキィの手に木刀が渡る。

「キィちゃん、頑張ってー!」

「なにこれ!?何も見えないんだけど!」

タオルで目隠しされた視界。
それは想像以上に何も見えなくて、それだけもただただ驚く。

「きぃちゃん、真っ直ぐ真っ直ぐ!」

「いいよキィちゃん!そのまま進んでー!」

そして聞こえてくる声は、エーチとアズだけ。
2人とも揃って一緒の方向を言っているので、キィはゆっくりゆっくりスイカ方向へと進んでいく。
その結果。

「とりゃー!」

「わ?!キィちゃんすごい!」

「おめでとう!キィちゃん!」

「お?お!おお!?割れた割れた!スイカ割れたーっ!やったやったぁー!」

狙いもパワーもバッチリで、大当り♪
スイカをパカンッと割れて『みんなdeスイカ割り』は見事、キィが成功と勝利を手にしたのだった。



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