「ギター弾きには定番で、無難な贈り物だね。」
「うん。アイツもそう言ってた。よく分からないからって言って、くれたやつなんだけど。・・・さ。」
徹夜にからかわれることにも恐れているのか、口調がちょっとカタコト気味。 でもそんなことを素直に話してくれたのには訳があり?
「アイツ。よく分からないって言っておきながら、俺の趣味に合うものをちゃんと選んでてさ。そのセンスにビックリしてさ。おかげで何の抵抗もなく替えれて。」
「・・・・・・。」
いや。訳というより、惚気けたかった模様。
「・・・アリカの口から、惚気話を聞かされる日が来るとは思わなかったな僕。」
「はァ!?今のどこも惚気てねえだろ!普通に誉めてただけだろうが!!何でもかんでもそっちに繋げんな!」
言った本人は否定したけど、聞いていた側はただの惚気。 これも彼が認めた先で、進展に少しでも動きがあった証なのだろうか。 それでも結局、徹夜にからかわれてしまったのだった。
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