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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.45 Birthday of Alica(5/5)
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本当に熱い夜の始まり

エヴァがすんなり寝てから、どれぐらいの時間が過ぎたのだろう。
まだ興奮して寝れてなかったアリカは暗闇に慣れた目で、隣で寝てる奴の寝顔を覗いた。

(畜生。一人で呑気に寝やがって。)

もちろん最初は八つ当りが目的。
でもだんだんとじっくりになってくる視界。

(・・・寝顔は高校生だな、コイツ。)

背は高いし落ち着いた性格でしっかりしてるから、大人っぽいイメージがつきやすい彼。
けど寝てる顔にまだ幼さがほんのりと残っていて、ちょっとホッとした。
が、ここからが本当に熱い夜の始まり。



寝ボケMAXのエヴァ

ここからアリカは天国と地獄の狭間に導かれてしまう。
それは寝ていたはずのエヴァが、ふと目を覚ましたのが始まりの合図。

「・・・・・・?」

(やべ、起きた?起こした!?)

いきなりだったから寝ボケたエヴァの目と覗いてたアリカの目がバッチリと合ってしまった。
するとそのとき、

「・・・いいよ、おいで。」

「へ?」

エヴァの方から手招きが。
スタンバイしたその腕は、何が目的!?

「どうしたの?遠慮しなくていいよ。」

「いやいやいや。何言ってんの。」

珍しく自分にタメ口吐いてるし、何なの?
いきなり何がどうしちゃったの?



間違えられたアリカ

寝ボケMAXの彼に戸惑っていたが、アリカに考える猶予な時間はなかった。

「いいからおいで。」

「うわっ!?」

ぐいっと引き寄せられ倒れた体。
気付くとスタンバってた腕が枕に、自分自身はエヴァの抱き枕状態に。

(なななななななな!?何これ?何なのこれ!?エヴァさん!?!?)

いきなりのことでめっちゃ天パるアリカだったけど直ぐに原因把握。

「大丈夫だよアズ。大丈夫だから。うん、そう大丈夫。おやすみアズ。」

「・・・・・・・・・・・・。」

エヴァが他の男(アズ)の名前を呼んだおかげで、アリカはそいつと間違えられていることに気付けたから。
『ああ、いつもこういう風に寝てんだ』と、2人の平和な夜に巻き込まれた1人が、天国と地獄の狭間に導かれてしまったのだから。

(だから寝れるわけねえだろって!こんなのーーーッ!!!)



学習したエヴァ

そうして翌朝。
また今日もクロスカルテットはオフなのに、チェリーストーンの事務所にはエヴァの姿があった。

「本当に申し訳ありませんでした。徹夜さんにもとんでもないご迷惑をおかけしていて。」

でも今回はアリカじゃなくて、徹夜に用事があり。
今までのことで改めて頭を下げて平謝りしている。
もちろん目に隈が出来たアリカもいて、そんな2人から目が離せなかった。

「いいよ、もう。過ぎた話でしょ。エヴァがそんなになってまで気にすることないよ。」

「いえ。そういう訳にはいきません!せめて何かお詫びさせてほしくて・・・。俺に出来ることがあれば、何でもー・・・っと。いけないいけない。これはアリカさん以外に言えないんだった。」

昨日あれほど注意したことを徹夜に向かって言いかけたから。
寸前で止まったから良かったものの、危なっかしくて目が離せられなかった。



学習したのは『何でもします』だけ

「え?ごめん、今なんて?」

「えっと、その・・・。あ!」

詫びたいと言ってた時点でしていた嫌な予感は、やっぱり的中した予感。
徹夜も意地悪に聞き返したモノだから、エヴァは慌ててパッと浮かんだ言葉を。
『何でもします』は言えない変わりに。

「俺に出来ることがあれば、幾らでも言ってください!幾らでもしますから!」

「・・・・・・・・・・・・。」

っと。
アリカが注意した必死の意図をよく分かってなかったようで、余計にたちが悪い言い方でぶっちゃけやがったのだ。

(何も分かってなかった!!コイツ何にも分かってなかった!!)

これにはさすがのアリカもズッコケです。



本日のスケジュール

「あははー、そっか。じゃあ今日は僕のために頑張ってくれるんだ。」

「はい!頑張ります!ぜひ幾らでもさせて下さい。」

よりにもよって徹夜に向かって『幾らでもします』を簡単に吐いたエヴァ。
そこに見ていたアリカがコラコラコラー!とすかさず間に入って邪魔をする。が、

「何やってんだ!そこー!てっさんもこれから仕事だろ!?エヴァなんて放っといてさっさと行くぞ!」

「ううん、行くのはアリカだけ。僕は今日、半休だから行かないよ。」

「へ!?」

そこで改めて知らされる本日のスケジュール。
アリカはリライトと仕事だけど、徹夜は午後から休みだった。



リターンサプライズ

「リライトとならまひるんに任せてても大丈夫だし。頑張ってね今日のお仕事。」

でもそれは徹夜がワザと仕組んだこと。

「アリカが仕事してる間、僕はエヴァに『幾らでも』うんっときいてもらってるから。」

「あ・・・、あ・・・、あ・・・!」

忘れはしない。
アリカのバースデーライブで、アリカがやらかした数々のサプライズを。

「それじゃあエヴァ、今日はよろしく。頑張ってね・・・最後まで。」

「はい。最後まで頑張ります!」

「やめろおお!!最後まで頑張るなぁぁああああ!!」

なのでそのお返しを。
19歳の誕生日祝いとして徹夜からのお灸が。
サプライズにプレゼントされてしまったのだった。
けどそれでも締めとして改めてー・・・。



アリカ誕生日おめでとう!!!





『CRO×QUAR』第45話を
読んでいただきありがとうございます

夏休みっということでいつもより増量させてます!
っと、カッコ良く言いたいところですが違います
キィちゃんのバースデーのように前後編で
切れなくて、書きたいこと書きまくっていたら
こんなに長くなっちゃっただけです・・・

アリカのバースデー回をリアルタイムに
合わせることが出来なかったお詫びとして
エヴァと過去最大級にいちゃつかせてみました
次からエヴァといちゃつく回あれば
『アリちゃんはエヴァが大好きだから』と
あたたかな目で応援して頂けると嬉しいです


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